“駒が揃った” ページ14
「・・・不可能じゃありませんか」
クーデター・・それも、お江戸になんて。
お江戸といえばこの国の中枢が密集する都市だ。ターミナルが聳えて城が聳えて、宇宙船が空を飛んで。
――そんな街をどうこう出来るだけの力、いくら高杉さん率いる鬼兵隊にも備わっていないのではないか。・・それが私の見解。
「鬼兵隊が壊滅なんてことになったらどうするんです」
いたって真剣な眼差しで、私は言った。・・のだけども。
・・・高杉さんは、ただいつもの笑いを零すだけであり。
「・・・・何が可笑しいのでしょう」
戸惑いつつ聞いてみれば。
「・・確かに、鬼兵隊にゃまだそれだけの力は備わってねェかもしれねェなァ」
「・・、ならば・・」
「――だが、“駒が揃った”とさっきも言ったはずだ」
――――駒?
・・・駒が、揃ったとは・・?
私が無言のままそれの意味を考えていると、高杉さんは察したように少し笑い。
「――宇宙海賊、春雨」
・・駒の名前らしき何かを、口に出した。
(・・・・宇宙、海賊・・・?)
・・・・・聞いたことがない。宇宙海賊なんて一体――・・と、そこまで考えて。
(・・――あれ、)
――宇宙海賊春雨。どこかでその名、目にしたような・・気が、する。
「・・・・はる・・さめ・・・」
眉間に皺を寄せてその人の吐き出した白をじぃと見つめた。――春雨。・・宇宙海賊。
そして、そのまま数秒が過ぎ去り。
「――あ、」
絡まっていた糸が、するりと解けた。
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中村@受験終了!(プロフ) - えうさん» ご指摘ありがとうございます!完全に無意識で、冷や汗が流れました(;´д`)きっと知らせて頂けなかったらあのままだったと思います。本当に有難いです。 また何かやらかしてましたら、ご指摘頂けるととてもとても助かります。本当にありがとうございました! (2015年3月15日 10時) (レス) id: 0d3c6b7cce (このIDを非表示/違反報告)
えう(プロフ) - 『彼だからこそ』の回で夢主が高杉に対してご苦労様と言ってますがそれは自分より目下の人間に使う言葉なので不適切では? (2015年3月15日 5時) (レス) id: 18baf1cf97 (このIDを非表示/違反報告)
中村@3/11受験(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!!私には勿体無さすぎるお言葉ばかりで、恐縮しきりです(;・∀・)でも本当に嬉しいです・・! 受験直前につき更新は亀の散歩以下のペースなのですが、出来る限りは頑張らせて頂きますので見捨てないで頂けたら幸いです(*^_^*) (2015年2月28日 10時) (レス) id: 0d3c6b7cce (このIDを非表示/違反報告)
メイビス(プロフ) - このお話、大好きです!!! 本物の小説のような書き方で夢小説ではないみたいです! これからも更新頑張ってください! (2015年2月27日 23時) (レス) id: aec4179d02 (このIDを非表示/違反報告)
ベリープリン(プロフ) - まさに文学って感じの世界観、大好きです!応援してます(。・ω・。) (2015年2月22日 19時) (レス) id: 73a7757a7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中村 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時:2015年2月8日 22時