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開ける ページ7

――――あれ、とまず私が感じたのは戸惑い。なんで痛みを感じないんだろう、と。


だって本来ならもう既に私の頭は床に打ち付けられているはずであり。・・戸惑いつつ、目をうっすらと開けば。





「・・・・あれ、」


目に映ったのは、床。・・しかしそれは数十センチ離れたところに位置していて。そして腰に何者かの腕が回っているらしかった。――つまり。




「――あ、え、あ・・沖田さん!!すみません私が鈍臭いばっかりに・・!」


「・・・取り敢えず暴れんじゃねーや」




――沖田さんに、抱えられているというか。



・・・・・勢い余って躓いた私を、その人は咄嗟に支えてくれたのだ。


(――あれ、でも、なんか・・。)


なんか、なんかだ。なんだろう、この――。




「――ったくてめーは、んっとに・・」



・・と、私の思考を遮るように言った沖田さんが大きな大きなため息を吐いた。・・・あ、呆れられた?





「――ほ、本当すみま・・」「怪我したらどうする気でィ」


「怪我・・?」


「下手したら大事だろーが」




(・・・え、じゃぁもしかして、沖田さん、)



心配、してくれてた?





だけど少しだけ嬉しさが湧いてくる胸中には、それとはまた別の思いもあって。



(――なんだか、さっき・・。)



何かが開けた、気がしたんだけど。





うぅん、と考え込む私を見てもう大丈夫だと判断したのか沖田さんが私から手を離してくれた。――けど、そのとき。





(――――――あ、)





――私の思考は、すっきりと開けたのだった。

違和感の正体は→←よりによってこんなときに



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ぽっぽ - えってぇてぇ、、、すごい胸に来るものがある (4月30日 22時) (レス) @page35 id: b2924b43fc (このIDを非表示/違反報告)
みずき - 文の構成力とか内容の面白さとか........本当に素晴らしいです!読み込めば読み込むほどその場の風景だったり、人物の感情だったり、様々なことを想像しながら読むことが出来ました!何度も読みたくなる素敵な作品ですね!! (2018年3月7日 0時) (レス) id: 5f5fd54baa (このIDを非表示/違反報告)
イミテンシヤ - もう!最高でした!純粋なお付き合いが美しい!!主人公ちゃんかわいい! (2018年2月18日 19時) (レス) id: 1ec0e336fd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 沖田さんかっこよすぎました。中村さんのさくひんだいすきですほんと!!これからも陰ながら応援させていただきますm(_ _)m (2017年10月13日 1時) (レス) id: 9b72875a2b (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち - 沖田〜カッコいいよーヤバいヤバいヤバい!!!!! (2017年10月12日 17時) (レス) id: 8322775854 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:中村 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/  
作成日時:2015年1月6日 12時

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