【テニプリ】最強ガールが出会ったのは６

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『ひかるー』

光「どないしてん」



だるそーな声
そんな光にホッとする



ポケットに手を入れて壁によりかかるのを真似て同じ様に並ぶと早速、光に一言




『…髪、切った』

光「は！？」

『ちょ、声大きい！』



いつもならクールに適当な返事しか返さない光がこうも大きな声をあげるなんて



光「…なんでそないな事になったん？」

『んー…』

光「…スマン」

『なんで光が謝るの？』



サラリと触れる後ろ髪はやはり短くなってる
保護者なのにとか言う光


この合宿で、光にもたくさん世話になったのはいうまでもない



『光はいつも助けてくれるよ
だから、謝る事なんて何も無いよ

愚痴だって、聞いてくれるって言ってくれたし』




ゆっくりと瞑った目は、なんだか急に熱くなる
こんなに短くしたのは私自身



今更後悔なんてしても意味、無いのに…




光「…ほうか、ほな、聞いたるわ」


『っ、…はじめは少しだけだった
南ちゃんに…その、切られて…

それで赤也と、幸村くん仁王先輩がきたら
私が悪いっていいだして、それで…』

光「そんで、ムカついて自分で切ったと」



こくりと頷くと、横からはぁ〜っとでっかいため息が聞こえてきた



ポケットから出された手は意味もなくおでこにあてている




光「そこまでせなあかんかったんか？」

『カッとなったってのもあるけど
人の気持ちを理解もして欲しくて』

光「ほうか…ま、わかってもらえたんとちゃう？」

『くすっ、ありがと！さすが私のお母さん』

光「誰がオカンやねん。
ほれ、試合行くで」




その後の試合は、笑えてできた、楽しめた
それは試合前にひかるに話を聞いてもらったからだと思う



それでも、ダブルスのせいか、無くした物を恋しくなる事もある




全ては拭えない
それでも別にいいと思った



この合宿で、そう言うモヤモヤは勉強したんだ


ゆっくり、少しづつ、解消していけばいいんだ






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