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え、髪?ひっぱられて…?
やば、倒れるっ…!



後ろへと倒れそうになった瞬間、腹筋に力を入れて前へと重心が持ち直された




ジャキッ─────




それは、金属の擦れ合う音





え…?


なに、今の音
そう思うと同時に先程のワードを思い出す



振り向くと、大石が探していた物をもった南が笑っていた…




南「あーあ、前にいっちゃったから全然切れなかったあ」

『なん…で…?』



残念そうに下を向く南の足元には真っ黒の艶のある毛が落ちていた


その色は紛れもなくAのもので
腰元に手をやると何十本もの無数の毛が指の間に挟まって



尻尾が短くなったのは明らかだった



南「私ね、思うの
男の子って髪の毛、短いでしょう?」


ふふっと笑う南はゆっくりとAへと詰め寄る


狂気をも感じるその瞳にAもまた、ジリジリと後ろへ下がる



ついに壁までピタリと背が当たると不意に南の腕が伸びる
その手はするりと首元を通り過ぎてうなじへとまわり、結んでいたヘアゴムを外した



『それだけの理由で…?』

南「ん?違うけど?」


にっこりと目を細めて笑う彼女はいつか見た笑顔
あの、ゾクリと感じた恐怖を思い出す





…怖い。
…けど、怖くない



南「私ね、欲しい物は手に入れる質なの
でも、赤也くん…手に入らなかった
それどころか、こんな男女に惚れ込んで…」


『…』

南「真宏くん、言ったよね?
男の子って思ってていいって
男の子同士が付き合ってるなんて変でしょう?

それに、男の子がそんな髪長いのも…ふふ、おかしいよね?」


この子の笑い声はどうしてここまで脳内に響くのだろうか…

絶望も恐怖も感じない
ただ、怒り狂いそうになるのを必死に拳を握り抑えようとした





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yue.(プロフ) - なっちゃんさん» なっちゃんさん以外にももしかしたら不完全燃焼にさせてしまってる方はたくさんいるかと思います。今回はもう数年も前のお話を今でも読んでくださる方がいることと、貴重な意見いただけて感謝です(´ω`)ドロドロしたお話も…いつか挑戦してみたいです笑 (2019年5月15日 6時) (レス) id: e7bb6442ef (このIDを非表示/違反報告)
yue.(プロフ) - なっちゃんさん» 遅くなってしまいすみません。復讐の部分はだいぶ悩みましたが、過激にすれば今までの雰囲気が壊れるかなぁと当時悩みました(;_;)個人的にはそう言うお話も好きですが、内容によって指定をいれなくてはならなくなったり好き嫌いもハッキリするのでこの形になりました (2019年5月15日 6時) (レス) id: e7bb6442ef (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - なんか、小説は面白いんですけど南の回でもっともっと復讐?して欲しいです。派手にやり返さない赤也も主人公も腹が立って小説に集中出来ないです。もっと南に絶望を!! (2019年5月11日 4時) (レス) id: 0137e22542 (このIDを非表示/違反報告)
yue.(プロフ) - 煉海さん» 壊滅的な英語苦手ってどのくらいなのか困りますwwガッデム!! (2018年4月7日 1時) (レス) id: 327fda9cd8 (このIDを非表示/違反報告)
煉海 - 自分の英語力恨む赤也くん乙wwwwwww (2018年4月6日 22時) (レス) id: a0ddb5db9e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆえ | 作成日時:2017年1月7日 21時

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