【テニプリ】妹コンプレックス!!

それが使命 ページ9

.






“お兄ちゃん、私会ってみたい人がいるんだけど”



Aが会ってみたい人なんて珍しい
いつもなら、「私、3次元に興味無いから」なんて言って告白にも行かない様な子なのに



俺の妹は言うなれば残念だ

整った見た目とは裏腹に恋とかには無頓着で口を開けばアニメやゲームの話ばかり


そんな彼女が今日、彼に会わせて欲しいと頼んできた

会える場所なんて学校に限られてる、だから昼休みみんなでお昼を食べてる屋上に連れてきたんだ






この前、お兄ちゃんに用があって立ち寄ったテニス部、この人を見た時私の胸はドキドキと音をたてて止まらなかった








.








.









「初めてまして、あなたが幸村君の妹さんのAさんですね、お話は聞いています
柳生比呂士です、どうぞよろしくお願いします」




そう、この人···


このなんとも言えない正確に分けられた茶色の髪
光っていてよく目が見えない眼鏡に、紳士的な口調···


『ハイ····』





やっと見つけた、これできっと物語のような素敵なシーンが演出できる



幸「A、そろそろ柳生に会いたいと言った理由を教えてくれないかな？
会ってから話すって約束だろう」





そうだった！
私にはやらなきゃいけない使命があった！




『うん。赤也！ちょっと来て！』

赤「え？俺！？」




後ろにいた赤也の手を掴んで、コッソリと耳打ちするとなぜか顔が赤くなったけど、知らない


そんな事より今はこのどうしようもなく駆られた使命感が最優先




赤「え、いやそれって···」

『仕方ないでしょ！アンタしか頼める人いないんだから』




渋る赤也に笑顔を向けるとやっと了承してくれて、私達は並んで手を取り合った

赤也の手、結構ゴツゴツしてるな···




『···せーの「バルス！！」』


「「「…………。」」」



『え！！お兄ちゃん！どう言う事！？
目がァァってならないよ！？』


幸「A、そんな下らないことをする為に柳生に会わせろって言ったのかい？」

『くだらなくなんかないよお兄ちゃん！
大佐がいたらやらなきゃいけない！常識だよ！』

幸「そんなくだらない常識、誰も持ち合わせていないよ」

『赤也だって思ってるよ！？』

赤「え！？俺！？」

幸「…赤也？」



比「えっと、あの···」







(幸村君の妹、なんか変わってるなー)
(ククッ、やーぎゅもノリが悪いのう)
(えええ、私のせいなのでしょうか…)
(貴様ら、なんの話をしているのだ？)






_

マリア様はみてない→←要するにタイミング

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す