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追憶 1 ページ2

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______ 春。


桜が舞い散る春。


ここ、大笠小学校では始業式が行われていた。


もう始業式が終わったようで、生徒たちが体育館から出て行くのが見える。


五年生は、一番最後に体育館から出ていた。



「もう五年生だねー!」

「実感ないよ〜!」

「新しい先生が担任だと良いなー」

「この後クラス替えだね〜!」

「うわぁ、緊張する…」



そんな声が聞こえてくる。


その中で、一人落ち着かない様子の少女がいた。


その少女の名は、齋藤 A。


いつもクラスの中心にいて、人気者だ。


いつもならはしゃいでいるはずのAは、どこか浮かない顔をしていた。



「どうしたの?Aちゃん、元気ないね。」


特に仲の良い友達である理沙が、横から心配そうにAの顔を覗き込んだ。


「理沙ちゃん!…あのね、こんなこと言ったらおかしいと思われるかもしれないんだけど…」

「うん」


理沙は真剣な顔であいずちを打つ。


「うちの学年って、64人だったよね?」

「……?多分そうだよ」


理沙は不思議そうな顔をして答えた。


「一人、足りないような気がするの」

「え?……1.2…本当だ。じゃあ、63人なんじゃない?」

「……そう、なのかな?」


Aは絶対そうだって!と言う理沙の意見に何故か納得できなかった。

Aは思い出そうとしても、全然思い出せない様子だ。


だが、2つ確かに覚えているものがあったようで__。


「髪が綺麗な水色だったってことと、男の子だったということだけは、確かに覚えてるんだけどな〜」

「夢でも見たんじゃないの〜?」

「うーん……そうかもね」


Aは、どこかもやもやした気持ちで理沙と一緒に歩いて行った。





「……………」



.

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威風堂々 - ありがとうございます!ありがたきお言葉…(((o(*゚▽゚*)o)))更新は亀になると思いますが、頑張ります! (2016年6月22日 6時) (レス) id: 9b52e74451 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの(プロフ) - 続きはないのですか? 転校してきた後のストーリーが見たいです! よろしくお願いします! (2016年6月21日 22時) (レス) id: 97b0709fbc (このIDを非表示/違反報告)
威風堂々 - ありがとうございます!頑張ります (2016年5月29日 14時) (レス) id: 9b52e74451 (このIDを非表示/違反報告)
794鶯平安京 - 面白いです!更新頑張って下さい! (2016年5月29日 14時) (レス) id: 7e6e7f9b95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:威風堂々 | 作成日時:2016年5月29日 12時

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