衣装と末っ子 ページ32
手を引かれ体育館の中へと入った2人。
スバル「あんずとさみゃー…ってなんでTricksterの衣装着てるの？！」
鉄虎「実は突然あんずさんがウチの大将の所にやって来てTricksterの為に何したい、人数が足りないなら代わりに自分が出るから衣装作りを手伝って欲しいって頼み込んできたっス。
その熱意に負けた大将と2人がかりで仕上げたッスよ」
千秋「出場する際には覆面をし正体を隠す必要はあるがな」
スバルは驚きで声が出せずにあんずをみつめていた。
千秋「これでTricksterはDDDに参加できる。俺達も全面協力する。可能性がゼロ出なければ戦える！
明星。お前は1人なんかじゃない。」
スバルの目は潤んでいた。
「話が全く読めない……」
あんず「Aちゃん。今Tricksterは生徒会長によって解散…バラバラにされたの。」
「解散…ってなんで？！私のせい？！」
あんず「違うよ。Aちゃんのせいじゃない。だけど今のTricksterには明星くんしかいなくてDDDにも出場出来ないの。」
「DDDって確か年末のSSに出るための出場権をかけた行事…だよね」
あんず「そう。でもDDDは2人以上のユニットしか出られないの。
でも明星くんはTricksterを諦めてない。だから私に出来ることならなんでもやりたい。」
「だからTricksterの衣装着てるのね。でもなんで私も…？」
あんず「私にとってTricksterの仲間はAちゃんも！
AちゃんもTricksterに無くてはならない存在で！必要なの！！」
「私がTricksterに必…要…」
スバルがAの手をぎゅっと握り、真っ直ぐな瞳がAに映り込む。
スバル「さみゃー、、A。
あの時はごめんね。だけど俺がAに曲作りを頼んだのは朔間先輩の妹だからなんかじゃない。
…紛れもなくあの時ピアノをキラキラ弾いて輝かせたAだったから。
だから、だから、
俺と一緒にTricksterで戦って欲しい」
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作者名：杏 | 作成日時：2023年10月23日 19時
