49話 ページ3
数週間、私の自主トレが続いた。
毎日毎日、午後の訓練が終わったら第五軍団の敷地でナイフを振る
初日に比べてだいぶ体力がついたし、ちょっとの素振りじゃへばらなくなった
『547、548、549、550!!』
でも、未だに私は素振りの練習ばかり。
これでもかというぐらい先輩の目の前で素振りしているのに先輩はまだ私を認めてはくれなかった。
最近なんか昼休憩も削ってひとり訓練場所に残りナイフを振っている毎日。
隊長に相談してもよかったが、私がまだまだだから前へ進めないのであって、隊長に相談する内容じゃない。
こんなしょうもない理由の相談にわざわざ時間を取ってもらう方が迷惑である。
sha「うわ、マジで練習してんねや!」
『隊長?!』
無心にナイフを振っていると後ろから隊長に声をかけられた。
専用の武器が決められてから挨拶程度にしか話さなかった隊長(例の移動の件で少しだけ話したが…)が手を挙げて近づいてきた
sha「最近食堂で見かけへんなぁって思っててん。ある奴から聞いてんけど、ひとりでいつも練習してるんやってな」
『はい、早く強くなりたくて』
ギュッとナイフを持つ手に力を入れる。
ズキズキと汗で染みる手に顔を少し歪めると隊長も気づいたのか、半ば強制的に手を取られる
sha「うっわ、お前これやばいやろ!」
『毎日やっているので…』
その手はマメが潰れてしまいもうボロボロ、女の手とは思えないぐらい酷いもので思わず苦笑いする
隊長が引くのも無理がないぐらい血と汗でぐちゃぐちゃだ。(悔しくて無意識に手に力を入れ続けてナイフの持ち手を握っている為)
sha「女の子やのに何してんねん!はよ医務室行くぞ!!」
『えっ、ちょ、大丈夫です』
sha「お前が大丈夫でも俺が無理やわ!はよ処置せんかったらあと残るやろ!」
ナイフを取りあげれられて、引きずられるように医務室へ。
そういえば軍医であり幹部と同じ権限を持つしんぺい神様とは初めて会うんじゃないだろうか?
私は女だからきっと注意する必要がない、安心して医務室へ行くこと出来る
結構無理やり体を痛めつけ動かす日々が多かったが案外丈夫な体だった。
『隊長、しんぺい神様とはどういった方なんでしょうか?』
sha「まぁ怖い奴ちゃう。Aには優しいんちゃうか、女やし」
『その、セレモニーで書記長様が言っていた男性は気をつける様にっていうのはやはり…』
sha「アイツは男にしか興味ないから」
ああ…やっぱりそっち系の方ですよねぇ…?
1836人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アリウサパン?(プロフ) - コメント失礼します!「しない」でお願いします! (2020年8月3日 1時) (レス) id: 870c94650e (このIDを非表示/違反報告)
青葉2号(プロフ) - コメント失礼します!悩みましたが、『する』に一票入れさせていただきます! (2020年8月3日 1時) (レス) id: 5284f259f4 (このIDを非表示/違反報告)
明莉(プロフ) - コメント失礼します!しない!でお願いします! (2020年8月3日 1時) (レス) id: 97974cb528 (このIDを非表示/違反報告)
きずな(プロフ) - コメント失礼します。しない一択で! (2020年8月3日 0時) (レス) id: 9903ddc09e (このIDを非表示/違反報告)
たんこぶ - コメント失礼します。「しない」で投票させていただきます。 (2020年8月3日 0時) (レス) id: 6e4881c6a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にろ。 | 作成日時:2020年7月22日 3時