お前のこと、押し倒してやるから

２２話　また、来てくれるよな？ ページ23

優しいのか優しくないのか分からない。

そんな京介が私は好きだ。

嫌われるのが怖いから｢やめて｣とは言えなかった。

京介｢あのさ、A。｣

あ｢何？｣

京介｢また、来てくれるよな？｣

あ｢うん。絶対行くよ。｣

もう、こんなのは嫌だよ。普通に恋人にはなれないの？

京介の部屋を出たときには涙が溢れて仕方なかった。

あ｢…会いたいよ。誠さん…。｣

急いで家を出た。またさっきみたいに走りだした。

せっかく仲良くなれたと思ったのに。

恋人同士みたいとか思ってた自分が馬鹿みたい。

一瞬だけ４年前の自分が見えた気がした。

あの時もこんな感じだったかな。と思いながら走り続けた。


誰も助けてなんてくれないのに。


こんな時に助けを求めるなんて、醜い人だ。

泣きながら、誰もいない自分の家へ入っていった。

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