忍術学園の事務員はラナンキュラス (ページ9)

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過去ページ9

『学園長先生、お話が』
学園長先生「うむ、入りなさい」
『失礼します』

ガラッと襖を開けると何故か先生方、全員が集まっていた

まぁ、いいや

学園長先生「それじゃあ、聞かせてもらおうか」
『はい、

私は昔、きり丸のご両親がまだ生きている時
きり丸の家の隣に住んでいました
きり丸は一人っ子だからよく私の家に来ては一緒に遊んでいました

そのうち、きり丸は私のことを“ねぇちゃん“と呼ぶようになり、本当の姉のように慕ってくれました
私もきり丸のことを本当の弟のように思っていました』

先生方は真剣な眼差しでAをみていた

『だけど、ある日
きり丸といつものように家で遊んでいたら
私を付け狙う刺客が来たんです』

『そして、刺客はきり丸を人質に私の家から逃げ出しました
私はすぐにあとを追いました
刺客は“大人しく我々に捕まればこのガキを見逃してやる“と言いました
だから私は大人しく捕まったのですがきり丸が

“俺のねぇちゃんに手を出すな！！“

と言って刺客に噛みついたんです』

Aの拳からは血が滲み出ていた

『そしたら刺客が怒り、きり丸に剣を振りかざそうとしました
私は咄嗟にきり丸の前に立ち、背中を深く切り刻まれました

刺客がもう一度きり丸を切りつけようとしたので苦無で刺客の喉をかっ切りました

その後、きり丸はショックで気絶してしまいましたがご両親の元へ返し、私はきり丸の前から姿を消した……

と言うことです』

難しい顔をしていた学園長先生が

学園長先生「そうか、そんな事があったのか

A、よくきり丸を守ってくれた」
『当然のことをしたまでです』

私はニコッと笑った

学園長先生「その様子だと背中の傷も気にしておらんのじゃろな」
『はい(笑)』

その場の空気は和やかになっていた

山田「だが、誰が刺客を送り込んだんだろうな？」

山田の一言でAは怒りと憎しみの表情に豹変する

山田「！」
学園長先生「！
誰が刺客を送ったのか知っているんだな？」

Aは怒りの気持ちが抑えられないのかわなわなと肩を震わせていた

『刺客を送ったのは…

私の母です……』

Aの放った言葉にその場にいた全員が唖然とする

山本「どうして…」

Aは心を落ち着かせるためゆっくりと肺に空気を送り込む

だが、それでも怒りは収まらないようだ