story＊111 ページ16
藤｢今から行くのは、EAST帝国や。皇帝から催促状が届いたから、王様がお返事に行かれる付き添い。
…これでええか。知りたかったんやろ。｣
重｢…EAST帝国……なぁ、流星…それ、俺も行ったらあかん？｣
藤｢はぁっ？…いや、行く必要ないやろ。危険な国やのに…しげが何で…？｣
【何で】って聞かれたら、よく分からへんけど…どうしても見ておきたかった。
…この目で、EAST帝国の実情を。
陽葵様をこの国から奪い取ろうとしてる "東" が、どんな所なのか。
重｢お願い流星、俺も連れてって。城の中までは入らんから。｣
藤｢うーん…｣
俺が真剣に頼み込んだら、流星は暫く腕を組んで考えた後ﾊﾟｯと顔を上げて…
頷きも首を横に振りもせず、ただ一言【ついて来い】とだけ言うて歩き出した。
重｢えっ、えっ…？｣
藤｢…しげはこの王宮に仕える執事やけど、何より貴重な能力者という戦力や。
それを危険なEAST帝国に連れて行って、もし…しげに何かあったら、WEST王国はただでさえ低い軍事力を更に失うことになる。
…せやから、俺の一存では決められへん。王様にご許可を頂かな。｣
重｢…っあ、やったらちょっと待っててっ！バウムクーヘン置いてくるからっ！これ、生クリームが溶けてまうっ！｣
藤｢え、あ、ちょっ…｣
流星の返事も待たずにﾂｶﾂｶと10mくらい早歩きで進んで、陽葵様のお部屋の扉を開ける。
奥にあるソファーで寛いでおられる陽葵様の横に立ち控えてる神ちゃんに、あまおうバウムクーヘンを半ば押し付けるように手渡した。
神｢えっ？えっ？しげっ、何なんっ？｣
重｢陽葵様のおやつ！パティシエに作らせた特性バウムクーヘン、生クリームが緩くなる前に食べて頂いてっ！！
…ほな、俺行ってくるから！後頼んだっ！｣
秒速リターンで扉に逆戻りして、早よ流星の所行かなって長いドアバーに片手をかけた時…
後ろから、神ちゃんの【待って！】って叫ぶ声に呼び止められた。
神｢しげっ！お前どこ行くんっ？まさか、何か無茶する気なんじゃっ…！｣
重｢無茶なんかせえへんよ。俺は王女様の盾であり剣、この命も陽葵様に捧げた物や。
…でも、行き先はEAST帝国。それだけは伝えておくわ。｣
神｢えっ、ちょっ…待ってや！しげっ！｣
その神ちゃんの声には振り返らず…
ドアバーに掛けてた手に力を入れて押し開けて、流星の待つ廊下へと出た。
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和音(プロフ) - 祐莉さん» いつもコメントして頂き、ありがとうございます(^^)これから益々物語が展開していきますので、是非楽しみにして頂けたら嬉しいです！これからもこの作品を宜しくお願い致します(^^) (2020年2月14日 23時) (
レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 楽しく読ませてもらってます！イースト帝国の闇は深いですね！ ウエスト王国もイーストに侵略されれば同じような状況になるのは、明白だから今後ウエスト側がどう動くか気になります！ (2020年2月13日 15時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると、とても励みになります！これからもこの作品をよろしくお願いします(^^) (2020年1月9日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 更新を楽しみにしております。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - すごく面白いです。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年12月28日 17時
