Voyage.3 (ページ29)

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良かった、と安心する。

智「にのー。ちょっとドア開けられるかぁ？おいら心配だよぉ」

しばらくの沈黙。

カチャンと鍵が回った音がした。

智「ありがとう。」

ドアを開けると、中には壁に寄りかかって座り込んでいるニノ。

覗き込むと真っ白な顔が見えた。

智「にの。大丈夫か。気持ちわるい？」

コクリと頷く。

智「そか。よしよし、すぐ良くなるよ。がんばれ。」

何かいい対処法はないかと考えながら背中をさする。

こんな苦しそうなの久しぶりだ。

ニノはまた吐き気が強まったのか、モゾモゾと動いて便器に寄り掛かった。

和「んっ..」

智「よしよし。出して早くスッキリさせちゃおう」

苦しそうに吐き出したニノ。

智「大丈夫大丈夫」

少し落ち着いたかなと思ったのも束の間。

和「おおのさんっ、ちょっとでてて」

お腹を抑えてよろよろと立ち上がった。

仕方なくトイレから出ると

またカチャリと鍵をかけられてしまった。