弟について ページ5
胡蝶「そんなことが…」
『同情はいい、おかしくなっちまうからな』
一度同情をかけられると、何度も求めてしまうだろうから。そんな弱い奴にはなりたかねぇんだ。
『…腹減ったー!』
甘露寺「それだったら私、なにか甘いもの持ってくるわ!」
『さっすが蜜璃〜♡』
甘露寺「ふふふ行ってくるわね!」
伊黒「待て 俺もついて行く」
そういうなりふたりはそそくさと出ていった。
『…あぁそうだしのぶ』
胡蝶「?」
『少し話したいことがあるんだが、いいか』
胡蝶「…ええ」
しのぶを連れて部屋を出る。
胡蝶「…埃すごすぎません?」
『いやあごめんごめん』
そういやしばらく掃除してないや。
誠に申し訳ない。
『…カナエを殺した鬼について』
胡蝶「…!」
『確か童磨という奴だったな』
胡蝶「………はい」
『最近、信者から聞いたことがあってな』
胡蝶「……」
『そいつは教祖として、あたしと同じ様なことをしてるらしい』
胡蝶「………そうですか」
『…それで、………胡蝶に言うかどうか、悩んでたんだけど』
胡蝶「…」
『そいつ、あたしの弟っぽいわ』
胡蝶「…どういうことですか」
しのぶは両手を固く握りしめていた。
『あたしには生き別れの弟がいた』
胡蝶「………」
『もちろん弟と言っても会ったことは無いし鬼に変わりはない、だからあたしはしのぶに協力する』
胡蝶「……わかりました」
『…別に何が変わるって訳じゃないからさ』
胡蝶「…はい」
甘露寺「Aさ〜ん!持ってきましたよ〜!」
『おっ、蜜璃が帰ってきた!』
胡蝶「私には何も聞こえませんでしたけど…Aは耳がいいんでしたよね」
『…まっ、神だからな!』
胡蝶「ふふ、行きましょう」
『あ、そうだそれと』
胡蝶「?」
しのぶが迷子になった子供のように小さく不安げに見えた。
そっと抱きしめてみる。
『…ずっと笑ってなくて、いいから』
胡蝶「…」
『あたしはしのぶのそのまんまが好きだよ』
胡蝶「…!」
『さっ行こう行こう!』
しのぶの手を引いて歩く。手には少し血が滲んでいた。
一「え…夜凪さん、胡蝶さんのこと泣かせたんですか」
………。
なんなんだよお前はさっきから!!!ちげえよ!!!いや違わないかもだけど!!!
胡蝶「…いえ、目にすこし埃が入っただけです」
…それ確実にあたしが部屋片付けてなかったからじゃん。すまん。
1124人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アメちゃん(プロフ) - ギャァーーーーー続き気になるじゃんかぁーー (2020年9月17日 22時) (レス) id: 4db45bcbc3 (このIDを非表示/違反報告)
うべぇん - 鱗滝のジジイに彫ってもらった麺てwwww誤字脱字が面白すぎてわろけてましww (2020年6月13日 0時) (レス) id: 5654052a0b (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ぎゆさね推しさん» 頑張りまっす! (2020年4月8日 17時) (レス) id: ebc4954dcf (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ゆりなんぽんさん» はい!あいざいます! (2020年4月8日 17時) (レス) id: ebc4954dcf (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 鬼滅の刃 loveさん» うわああざます号泣 (2020年4月8日 17時) (レス) id: ebc4954dcf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハル | 作成日時:2020年2月26日 21時