三話：手当て ページ5
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「ちょっと染みるよ。」
「……って…。」
幸い、放課後だったので誰ともすれ違わず保健室に来れた。
傷口は軽く消毒された後、絆創膏を張られた。
「はい、これでいいかな。」
「…ありがとうございます。」
めちゃ痛いけどね。
てか、教室に女の人置いて来たけどいいの？
「ねぇ君、名前なんていうの？」
は？なんで教えなきゃいけないんだよ。
「……知らない人に名前教えるなって言われたので。」
「そうなの?ww」
「てか、帰らせて下さいよ。」
課題取りに来ただけなのに……。
全部課題が悪いわ。
一生許さん(激怒)
「じゃあ、俺の自己紹介するね。俺は金時 爽汰。これで知らない人じゃなくなったね。」
男は「よろしく！」と言って青い綺麗な目を細めてニコリと爽やかに笑う。
正直言ってよろしくしたくない。
名前を知ったからと言って他人には変わりないんだぞ。
俺はよろしくしないからな。
絶対にしないからな(断固)
てかいつの間に目、青くしたんだよ。
「俺は名前言ったんだし、君は？なんていうの？」
「…………白池、です。」
「下の名前も教えてよ。」
なんで？？？？
教える必要ある？？？？
「………………Aって言います。」
「ん、Aね。俺の事は気軽にきんときって呼んで。」
全然気軽に呼べない。
ていうか、今さっき会ったばっかりの人とそんなに仲良くなれねえんだが(陰キャ)
「それでさ、俺の事についてなんだけど。」
「いや俺何も見てないです。なんかありました？覚えてないんで帰っていいですか。」
「ふふっ、まあいったん落ち着いて？君が暴れない限り俺も何もしないから。」
静かな圧が怖い。
誰か助けて(救援)
「このことは黙ってて欲しいんだ。黙っててくれるなら俺も君に何かするつもりはないから。」
「モチロンっすよ(震え声)」
「ありがとう。助かる。」
「えっと…じゃあ、もう帰ってもいいってことですか？」
「うん、いいよ。色々ごめんね。」
やったーーーーー！！！！！
解放されるーーーーー！！！！
二度と話すか！！ボケ！！！
ホッとして保健室から出ようとすると声がかかる。
「ああ、それと」
「美味しかったよ。」
振り向くとそこは今にも沈みそうな夕日が差し込んだ窓が開いていて、
すでに男の姿はなかった。
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肉ジュース - むいまる。さん» コメントありがとうございます、とても励みになります！！吸血鬼と言ったら🎤さん、みたいなイメージがありますw (2022年3月29日 10時) (
レス) @page13 id: 7f90914a49 (このIDを非表示/違反報告)
むいまる。(プロフ) - コメント失礼致します！ものすごく面白い展開で、特に🎤さんの行動が解釈一致というか…笑 これからも無理をなさらず頑張ってください！応援しております😊💕 (2022年3月29日 7時) (レス) @page13 id: 4fbd112904 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：肉ジュース | 作成日時：2022年3月17日 14時
