ろくわめぇ≪同じ学年 ページ6
「待ってよ〜!」
後ろから幼げな声が聞こえる。
振り返ってみると、息を切らしながら走って来る姿が映る。
「これ、落としたよ?」
私の目の前に差し出されたのは、小さなメモ帳。
「きっと、これ私のじゃないよ。」
「え!?でも確かにポケットから落ちたよ!?」
私の乏しい記憶力をフルに回転させて、やっと思いついたのは先生のことだった。
抱きつかれた時に入れられたのか?
「拾ってくれてありがとう。じゃぁね。」
一応の礼儀として会釈をして、別れようとするも
「待って!東雲さん、、、、、だよね。」
名前を呼ばれたからには振り向かない理由がない。
「何?まだ私に何か?」
「僕、榊原タツキ、、、、って言うんだけど。覚えてない、よね。」
「覚えてない?私と会ったことありましたか?」
「一年の時、助けてもらった。お礼言いたかったけどいなくて。こんなに遅くなっちゃった。」
「、、、、だとしても私には思い出せませんなぁ。記憶力乏しいもんで。
それじゃ。」
「あぁ!!待ってよぉ!」
さっきの朴みたいな儚げな声が聞こえたけど、やっぱ無視。
渡してもらったメモ帳を開く。
そこには、
『気軽にNAINしろよ!』
という文字と、NAINの番号。
全く先生らしいのか?らしくないのか分からないけど。
きっと優しい人なのだろう。
端っこにK、Kの文字。
あ、カッコつけたな。
5人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱーP・Kーか - ご指摘ありがとうございます!改善しておきました! (2017年11月5日 18時) (レス) id: 233283921d (このIDを非表示/違反報告)
R・Y - 途中から、みつに戻って設定した名前じゃなくなっています (2017年10月30日 20時) (レス) id: 7aa1a7a7e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ