第三十五話 ページ38
その事を察したのか、芥川さんは微笑んだ。
優しい…優しい微笑みだった。
心が暖かくなる。
そんな笑み。
芥「…よく聞け、A」
貴「芥川さん…」
芥「お前を縛るものは、もう何もない」
芥「何モノも、お前を縛ることはできない」
芥「ーーお前はもう、自由だ」
芥『これからは、好きに生きろ
何モノにも縛られず
自由になれ』
視界が涙で歪んだ。
私はこぼれないように、下を向かず、
ただ真っ直ぐに芥川さんを見てた。
ーーこれほどの言葉があるだろうか。
お前は自由だと
自由に生きていいと
これほど体を、心を軽くする言葉があるのか。
少なくとも、今の私はまだ知らない。
見つけられるかな。
そんな言葉を。
言えるようになるのかな。
誰かを救えるような言葉を。
芥「ーーお前なら、できる」
優しい言葉で表情で芥川さんは言った。
私の心の声に、答えてくれた。
…暖かい。
胸のここらへんが、とっても。
芥「ーーっ！ゴホッゴホ」
樋「芥川先輩！」
苦しそうに咳き込む芥川さん。
樋口さんの気遣うような声が聞こえる。
ーー私は、この人達を救える？
…自信がない。
そのままうつむく。
白『救えるよ』
貴「っ！？白！」
白『できる』
白は腕の中で、ゆっくり動いた。
白『だって、Aは優しい子なんだから』
貴「…」
白『…救いたいんでしょ？』
私は強く、頷いた。
満足そうに嬉しそうに、白が笑ったように見えた。
私ならできる。
この状況を覆す力を、異能を持ってる。
私は目を瞑って、スーッと息を吸った。
視界が暗くなる。
頭の中は驚くほどクリアだ。
ーー心はとっくに落ち着いてる。
今なら暴走する心配もない。
白を抱いたまま、真っ直ぐにご主人様と向き合う。
ゆっくり目を開いた。
貴「ーーー異能力、『アリスの夢』」
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ニコな(プロフ) - ひかるさん» コメントありがとうございます！合ってますよ！おめでとうございますo(^-^o)(o^-^)o気づいてくださってありがとうございました(*^^*) (2016年11月5日 21時) (
レス) id: 15e640116f (このIDを非表示/違反報告)
ニコな(プロフ) - 藍さん» 落ちはまだ決めていません。けど、変なフラグ立っちゃってますね(笑)後々アンケートするかもなのでよろしくお願いします(*´ω｀*) (2016年11月5日 21時) (レス) id: 15e640116f (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - 読ませていただきました！！曲ってノ〇ガミの午〇の待ち合わせですかね？合っていなかったらすいません (2016年11月1日 22時) (レス) id: fb3b88237c (このIDを非表示/違反報告)
藍 - これってー中也さん落ちせですかー？ミー的には中也さん落ちが良いんですけどーまぁ読めばわかりますよねー続き読んできますー (2016年10月30日 15時) (レス) id: b5991fbf2b (このIDを非表示/違反報告)
ニコな(プロフ) - よるるさん» よるるさん読んで下さってありがとうございました！頑張ります(≧▽≦) (2016年6月8日 22時) (レス) id: 15e640116f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニコな | 作成日時：2016年5月25日 23時
