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それから、数日ほど経った。
ヴァイスが面会可能になったと聞いた政士は、彼のいるという病室へ向かっていた。
部屋へと近づいて行くにつれ、妙に明るい話し声に笑い声が聞こえて来る。まるで、ここが病院だということを忘れるかのような。
扉にノックをすると、「おー、入って来い」と事も無げな返事。
「あ、隊長遅いぞー。こいつ、3ヶ月後に復帰したら俺らの上官らしいから、今のうちに媚売っとかないと不味いのに」
「はは、たとえお前に媚売られたとしても査定に色は付けんぞ」
「やだーそんなこと言わないで下さいよ、上官」
ヴァイスと、先に見舞いに来ていた同僚は、いつものようにふざけ、笑っていた。笑った拍子には傷口に影響があるのか、時折顔を顰めるだけで、彼は平常どおりだった。
身体中に包帯が巻かれている点、そして右足があるはずの場所の布団が盛り上がっていない点を除けば。
「っつーことで、そろそろ帰れお前ら。サボり常習犯だって、今度上官来た時にチクるぞ」
「うっわ、勘弁。じゃあまたサボりに来るわ」
「いや働けよ」
軽快な会話──を装い、自然に他の見舞客をヴァイスは帰した。
ぱたん、と扉が閉まり、見舞客の笑い声も消えれば、寒々しくなるような静寂が部屋に訪れた。
何か話さなくては。
そう政士が口を開こうとした瞬間、遮るようにヴァイスは喋り始めた。
「来てくれてありがとな。感謝、そして友情の証として、これを見せてあげよう。政士くんにだけ、特別！」
やたら明るい声で彼は言う。そして、枕の下から何か引っ張り出した。
それは、シーツを長く千切って、それを結んで作った一本の縄であった。
人一人の体重くらいは支えられそうな。
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紫清(プロフ) - 桐箪笥さん» なんですかねそれ尊すぎやしませんか？？ そしてそれを桐箪笥さんが書いてくれる、と……（控えろ） (2020年1月1日 0時) (
レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
桐箪笥(プロフ) - 紫清さん» なんだかその後に早朝、神社などに思った訪れて御籤を引いてみんなで甘酒でも呑むのかな…と想像してしまいました。ごめんなさい、つい…想像が止まらない… (2019年12月31日 23時) (レス) id: c5094549cd (このIDを非表示/違反報告)
紫清(プロフ) - 桐箪笥さん» グレイくんはそういう所Z要領良さそうだなと思いまして笑 私も、彼らの幸せそうな姿が書けて楽しかったです！ (2019年12月31日 22時) (レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
紫清(プロフ) - くろせさん» ありがとうございます！ 昇華隊の野郎共はいいですよね！！（負けじと大声） (2019年12月31日 22時) (レス) id: 840643cfcd (このIDを非表示/違反報告)
桐箪笥(プロフ) - グレイ…とことんやるだけやって責任放棄ですか、そうですか← 幸せそうなみんなが見れて感無量です！ (2019年12月31日 22時) (レス) id: c5094549cd (このIDを非表示/違反報告)
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