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太宰side
私は今猛烈に不機嫌だ。





其の原因である彼女は、今社員に珈琲を配りながら楽しそうに話している。










_____彼女…Aちゃんと逢引(と言えるか分からないが)した日。





もう関わるのは辞めてと言われた。





Aちゃんの其のたった一言で心臓が物凄く苦しくなったのを今でも覚えている。





ズキッとナイフで刺されたような感覚だ。





別に今迄付き合ってきた女性の中でも 相手から関係を絶たれる事は何度かあったし、私自身追ったりなんてしなかった。





其れなのにどうだ。





Aちゃんと此の儘終わりだなんて絶対に嫌で、どうにかして関わりを持ちたくて。





“Aちゃん、私と取引しないかい?”





_________取引を持ちかけた。











最初は渋っていたAちゃんだったが、漸く取引を結ぶ事が出来た時は心の底からほっとした。





其の翌日、社長に説明する際は国木田くんや賢治くんがフォローしてくれた事もあり、案外すんなりいけた。





2人の事は予想外だったが、取り敢えず今度からAちゃんも社員として働くんだと、私は柄にもなくワクワクしていたんだ。





其れなのに……其れなのにだ。





『鏡花ちゃん、此の書類って…』





鏡花「其れは与謝野さんの。此方は私」





『ありがとう鏡花ちゃん。助かった』





……………。





『谷崎さん、買い出し手伝いましょうか?』





谷崎「本当? 助かるよ」





『いえいえ。人数いた方がはかどりますから』





……………………………。





乱歩「ねーA。特別にラムネのビー玉あげるー」





『わぁ…ありがとうございます。凄く綺麗ですね』





乱歩「ふふんっ!」





………………………………………………。





社員と喋りすぎ!仲良くなりすぎ!いや仲が良いのはいい事なんだけど!





乱歩さんなんて絶対私の気持ちに気付いた上でやってるよ…。





だってあの人Aちゃんと喋る際絶対此方見てくるもん。うぅ…。





此れじゃあ折角Aちゃんが居ても話せないじゃあないか。





そうメソメソと机に突っ伏して泣いていたら、誰かがコトンッと私の机にカップを置いた。





『太宰さん…仕事してください』





太宰「!Aちゃん!」ガバッ





『うわ…びっくりしたぁ…。いきなり起きないでくださいよ』





鈴のような可愛らしい声に勢いよく顔を上げると、困ったような顔をしたAちゃんが其処に居た。

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恋雪 - こんにちは恋雪です。最近「文スト」見始めたばかりで、まだ3季くらいまでしか知らないのですが、太宰さん推しです。作者様の表現力すごく高くて尊敬します!!これからも更新待ってます! (2023年3月17日 13時) (レス) @page16 id: dcf3f843ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヲタクJK | 作者ホームページ:non@nikoniko  
作成日時:2023年3月16日 2時

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