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side沖田
「なぁ、沖田ー。」
「あ、おいちょっと、やめろってもう……」
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体育の前の着替える時間、話しかけてきたモブ男とモブ太。
確か前に一回話したことがあったかなかったか……
そんなモブが俺に何の用なのか。
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「沖田ってさぁ、坂田さんと付き合ってんの?」
正直、若干予想はしてた。
というのも、最近こういう質問をきかれるようになったから。
多分、放課後一緒に勉強するようになってからだ。
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『付き合ってねェけど。』
後ろでそわそわしてたモブ太の表情に、少し安堵の表情が表れる。
「なんだぁ、この前一緒に勉強してたし、
行きも帰りも一緒って噂聞いたから、付き合ってるのかと思ってたわぁ。
なぁ?」
「は?いや、俺は別に……」
なんだこいつ、ヘラヘラしやがって。
つかモブ太も困ってんだろィ。
「ちなみに、沖田は坂田さんのこと、どう思ってんの?」
「お前聞きすぎだって!」
「いーからいーから!」
そうか、こいつ、Aのこと好きなんだ。
『別になんとも思ってねェよ、あんなクソアマ。
兄貴と似て品ねェし、女らしくねェし。』
「おー!おっけー!とりあえずありがと!
よかったなー、お前。」
「ちょ、お前声でかかったって!」
……思いっきりバレてますよー。
周りにいたやつ結構こっち見てたし。
……好きだ、とかなんとか嘘ついてやればよかった。
そしたらあいつの顔が引きつるのを見て楽しめたかもしれない。
けど、何故だか出来なかった。
言ったら負けな気が、なんとなくする。
ていうか、あんなに悪口言わなくてもよかった。
兄貴のことまでわざわざチラッと出して。
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___神威みたいだ。
「総悟ー、行こうぜー。」
やべ、完全に手が止まってた。
まだ着替え終わってねェ。
『ちっと待ってくれィ。』
何うだうだ考えてんでィ。
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作者名:ニコ | 作成日時:2020年4月3日 10時