「君は悪くない」9

425.大運動会 ページ28

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「第二回プラネット大運動会……」

 朝ごはんを食べた後、スタッフの方にグラウンドに集合するように支持されて。朝から一体なんだろう、寒いし早く中に戻って練習したいな、なんて考えながら『Say My Name』のみんなと固まってグラウンドに向かうと、そこには『第二回プラネット大運動会』と書かれた横断幕があった。
 その文字と、盛り上がるみんなを見ながらぱちりと瞬きをする。運動会。全く聞いてない。じゃあ今回は。



「あれ、ナナ兄さんがここにいるってことは……今回ナナ兄さんはMCじゃないんですか？」

「うん。何も聞いてないから違うと思う」


 そんなことを思ったところで、隣にいたユジンが軽く首を傾げながらそう聞いてきた。そんなユジンに頷きながら、私はベストチャックン選抜大会のことを思い出す。グループバトルの合間に行われたベストチャックン選抜大会。そこで私はケイタとファニ兄さんと一緒にMCをやっていた。


 N͜͡umberとして活動していたとき、有難いことに私は色んな番組でMCやリポーターをやらせて頂いていたけれど、始まりはソクフン先生の助手役として進行をする『音鳴る場所』だった。それまで私はN͜͡umberの中で広告担当で、番組にゲストとして出ることはあってもレギュラーで、しかもMCをやるのは初めてで。N͜͡umberの中である程度楽器が扱えるのは私だけだったとはいえ、『音鳴る場所』のオファーを貰ったときは自分がそんな大役を務められるか不安だった。
 でも万人受けのビジュアルとバラエティ向けの明るい性格から、既に色んなバラエティ番組からオファーが殺到していたヨンジュが「確かにAはMC向いてるしやりやすいと思う！ てか俺が見たい！ なんならAがMCしてる番組に出たい！」と言ってくれて。そんなヨンジュの言葉通り、ある程度台本があってそれをこなすMCは私のキャラクターや性格に合っていてやりやすかったし、何かしら爪痕を残さなきゃいけないと気負ってしまうゲスト出演よりもずっとずっと緊張しなかった(逆にどんなに短いゲスト出演でも毎回大きな印象を残すヨンジュはすごいと思う)。

 『音鳴る場所』が好評だったのか、それからはMC系の仕事がたくさん回ってくるようになって。ヨンジュと『MUSIC BANK』のMCが決まったときだって、「こういうのって初々しさが醍醐味みたいなもんだけど、お前ら……特にAはMCやりすぎて初々しさの欠片もねーな」とミンジュン兄さんに笑われたんだった。





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