黒社会と薬の恐ろしさ ページ4
朝食なんて不要、だがしかし精神安定剤は必要。
ここ一年で仲良くなったのは裏社会で一番関わってはならぬ「双黒」ぐらいだ。
まぁ、私自身はあんまり関わりたくないんだが......関わっちゃうんだよなぁ......。
そのせいか女性構成員からの視線が痛いっす。うん、出来れば私を恨まないで首領を恨んでほしいなぁ?
『......ねぇ、そうでしょ...どう思う?「
ツンツンと机に突っ走り乍ら右手の指先で目の前の植物を小突く。
あ、凪っていうのは植物の名前ね。私のデスクの上には三つの花瓶が並んでいた。
一番左は青紫色の花が咲いている花で、名前は「
真ん中が先刻の植物、葉だけが咲き誇っている「凪」
んで、一番右はサボテンの「サボタン」...うん、
最後のだけなんでネーミングセンスねぇんだよ、何て思わないで、自覚済みだから。
『どーしよー、本当に今日は休みたいよぉ、あ、でもこうやって三人に会えなくなっちゃうのは嫌だなぁ...あ、間違えた、三種類だった。ねぇ、凪、どうすればいいと思う?』
ツンツンとまたもや突っつく、当たり前だが反応もなければ喋りもしない。
...ヤバイ、空しくなってきた。
コンコンコン、と私の目の前の扉から三回ノックする音が聴こえた。
「夜城司令官、少しよろしいですか?」
司令官、と呼ぶのは私の部下か、他の構成員くらいしかいない、数は結構限られている......しかも特徴ある聞きなれた声だから...。
『どうぞ、芥川さん』
書類を横にまとめ、横に垂れている髪を耳に掛けた。
ガチャ、と小気味良い音と同時に部屋に入ってきたのは、黒い外套を見に纏った青少年、芥川龍之介。
私の部下でもあり、太宰幹部の部下でもある。
『どうしたんですか、芥川さん』
にっこりと彼に向かって微笑む。
うっぷ...気持ち悪くなってきた...胃の辺りがムカムカする...。
精神安定剤の副作用的なやつ...?あと書類整理もここ一週間ぶっ飛ばしでやってたからかな......。
他には......どうしよう、心当たりありまくりだわ...。畜生、黒社会め、流石ブラック企業。
「いえ、ただ中也さんがお呼びです」
『中原さん...か、判りました。すぐにいきます』
中原さんかぁ...彼は実力的には認められてるけど、幹部じゃないんだよなぁ。
まぁ、彼ももうすぐで幹部にまで行けそうだけど。
え?私も幹部にならないのかって?
何云ってんの? 自 殺行為だよ?
私は芥川さんに小さくお礼を云って、執務室を後にした。
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yuhs2828(プロフ) - めちゃ好きです…!更新楽しみにしてます! (2022年3月30日 22時) (レス) @page18 id: 91befa6124 (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 加賀さん» すみません、間違えていました。修正しておきます。ありがとうございます!楽しみですと......!?更新、頑張ります! (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 恋雪さん» ありがとうございます!面白いですって!?マジか、嬉しいです!更新頑張ります! (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
加賀 - 確信犯の意味間違ってますよー、面白いです。更新楽しみにしてます (2019年5月24日 6時) (レス) id: 50f98fc46b (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - めっちゃ面白いです…これからも頑張ってください!! (2019年5月24日 6時) (レス) id: f47a566b59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幻想見る主人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/buyda/
作成日時:2019年4月28日 17時