書類から始まる朝 ページ3
視界が少しだけ明るむ、不意だったため眉の間にシワを寄せてゆっくりと目蓋を開く。
『......ん.........げっ、もう朝......?』
大きく背伸びをして、口許から少し出ている涎を少しばかり拭き取る。
小さく欠伸を溢すと、視界の端に映る山積みの書類を軽く睨んだ。
ここ数週間、ずっと書類ばっかり相手にしているように思える。
時間と日時の感覚がもう殆ど残っていない。全く、あの包帯幹部......少しは手伝えよな......。
まぁ、仕方ないよね、半年前に大事な任務が来てその書類整理、その三ヶ月後、龍頭抗争が起こってポートマフィアの死者は大勢は一旦免れたが、結構な損害金、序でにその他諸々の尻拭い......。
もう嫌なことしかない、最悪(白目)
大体私は出世は嫌いなんだよ、此処に入って一年で資料室の管理者から戦闘部隊の司令官......。
殺せんせーもビックリするほどのハイパースピード出世だよ。
ほぼ一年休日無し、どういうこった。
ポートマフィアの資料室の辞書には「休日」という文字が存在しないんですか?どうなってんですか。
龍頭抗争の元の発端は横浜の黒社会が起こしたとも云える。
五千億円を狙って起こった横浜全体を戦場へと変えた抗争。
私も実際その場に居たけど、結構ド派手だった。うん、此方の部下は怪我人は居たけど死者は出なかったから良かったものの......。
だって私の真ん前を銃弾が通り抜けていったんだよ?あれ下手してあと一歩踏み出していれば一発で死んでたからね?ヤバくね?マジヤバくね?
隣で芥川さんが真顔で「大丈夫ですか」って頭が真っ白になった私に問い掛けてきたから意識が戻ってきたけど、あれは正直放置ささってたら丸一日あそこに突っ立ってたのかもしれん。
それほど私はやばかったのだ、うん、やばかったのだ。
『ふわぁ....あ、今日は特に何も無し......あとはこれだけを......』
独り言をぶつぶつと呟きながら、私は仕事用の万年筆を握った。
書類の山積みになった紙の端をペラペラと捲る。
10.........30......60......、
『うぅ...ん......あと大体八十枚かぁ......うん.........今は六時だし......よし』
三十分で終わるね!(常識が的外れ)
その後、予想より早く、二十分で終わってしまった。
わぁ!すごーい!誰か精神安定剤を片手に持っている私を褒めてー!
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yuhs2828(プロフ) - めちゃ好きです…!更新楽しみにしてます! (2022年3月30日 22時) (レス) @page18 id: 91befa6124 (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 加賀さん» すみません、間違えていました。修正しておきます。ありがとうございます!楽しみですと......!?更新、頑張ります! (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 恋雪さん» ありがとうございます!面白いですって!?マジか、嬉しいです!更新頑張ります! (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
加賀 - 確信犯の意味間違ってますよー、面白いです。更新楽しみにしてます (2019年5月24日 6時) (レス) id: 50f98fc46b (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - めっちゃ面白いです…これからも頑張ってください!! (2019年5月24日 6時) (レス) id: f47a566b59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幻想見る主人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/buyda/
作成日時:2019年4月28日 17時