眠り姫は知っている【探偵チームkz事件ノート】

No.5 ページ6

「この文字、何？」

「a・c・e・f」

「………。今、何て言った？」

「探偵チーム」

「フランス語で自己紹介して。」

「Passez une bonne journée. Je suis Reika Reika. Merci」

麗華さんは、試験を次々にこなして行く。

……凄い。全部、申し分ない結果だ。

でも……。

小「若武、結果は？」

若「……保留だ。」

え……？

彩「な、何で！？こんなに凄いじゃない！」

何で、実力があるのに……。

どうして……保留なの……？

若「まだ、俺らは、怜宮さんをよく知らない。だから、ダメなんだ。」

あ………確かに……。

まだ、出会って本当に少ししかない。

流石に、早すぎるかも。

でも、麗華さんは引き下がらなかった。

麗「なら、依頼人として、一緒に行動させて下さい。そこで、私を信じるか信じないか、決めてくださらない？」

若「……分かった。明日の朝、全員で登下校しよう。まずはそこから。」

麗「承知致しましたわ。」

翼「じゃあ、依頼内容だけでも、聞いて帰ろう。もう8時だ。」

うん、了解！

しっかりメモしないと。

麗「私が依頼したいのは、『flower queen』と言う、薔薇型に彫刻された、宝石のセットです。」

ふむふむ。

麗「flower queenは、私が眠っている間に、何者かに、盗まれてしまったんです。」

窃盗事件……！

あ、そうだ。事件名を決めないと。

彩「事件名は、『flower queen窃盗』事件で良い？」

一斉に、みんなが手を挙げる。

よし、決定だ。

麗「あとは、眠っていた物で、何もわからなくて……。」

若「分かった。じゃあ諸君、解散！」

ーーーーーー

探偵チームのみんなで、帰り道を歩いていたとき、突然翼がとんでもないことを言った。

翼「ねぇ、若武。怜宮家のご令嬢を保留にしたの、もっと理由があるでしょ。」

えぇ！？そうなの！？

若「あぁ、怜宮さんは、俺達を信じていない気がする……。」

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