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ヤブツバキ ページ4
私には、憧れの人がいる。
それは、お母様。
何故って、お母様には『気取らない優美さ』があったから。
お父様とお母様は、政略結婚で結ばれた。恋愛結婚じゃない。
でも、私は……そんなこと気にしない。お父様も、お母様も、とっても仲がよろしいから。
お母様の、優しい笑顔が好き。
お母様の、凛とした眼差しが好き。
お母様の、清く美しくある姿が好き。
お父様はお仕事で忙しくても、お母様は私を無視したりしなかった。
お誕生日に、私にくれたコサージュは、私見たいな花を集めて作った特別品。
入院しても、箱に入れて大事にしている。
早く、退院しないと。元気にならないと。
お母様に会いたいわ。入院前に植えたヤブツバキは、元気かしら？
眠り姫は目覚めた100年後、王様とお妃様は亡くなっていて、再開できなかった。
でも…私のお話は、少し違うから。
きっと、お母様にも会えるはず。
続く
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作者名：かいs | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Aguri/
作成日時：2018年10月31日 8時
