新たな自分(S.M) ページ46
正門「…ふ、」
佐野「ちょ、1人で笑うんやめてくださいよ、」
正門「いや…見て？」
何故か小声で話す正門くん。
指を差した先に見えるのはソファの背もたれ。
佐野「え？何が…？」
正門「こっち」
歩み寄って覗き込んだ先にスヤスヤと眠るAちゃんの姿が。
正門くんの小声に納得しつつ、俺も思わず息を潜める。
正門「赤ちゃんに見えへん？」
どこからどう見ても大人の女性にしか見えない俺は首を傾げる。
正門「ほら、寝顔赤ちゃんみたいやん」
確かに気持ちよさそうに寝ているけれど、やっぱり大人の女性にしか見えない。
佐野「何か…正門くんって独特っすよね、感性」
正門「え？そう？」
俺にとってのAちゃんはとても魅力的な人。
年上ならではの頼れる部分もありつつ、時にお茶目で女の子らしい部分も持ち合わせている素敵な先輩。
福本「あ、A寝てるやん」
小島「ほんまや、間抜け面やな〜」
各々自由に空き時間を過ごしていたメンバー達が戻ってきた。
末澤「落書きせえへん？」
草間「末澤1人でやったらええやん」
末澤「それは嫌や」
皆好き勝手言いながらもしっかりと声量を落として話している。
それはAちゃんを起こさない為の配慮。
相変わらず愛され者やなあ。
正門「赤ちゃんに見えません？」
草間「あー、ちょっと分かるわ」
末澤「幼いもんな、A」
俺が独特だと感じた意見に賛同する年上組。
これって年齢の問題なんかな。
どうしても俺は赤ちゃん要素を感じられない。
可愛らしい顔してるなあ、とか年齢の割には若く見えるなあ、とかは思うけど。
寧ろこの姿に色気すら感じる。
もしかして独特なのは自分の方かもしれない。
小島「晶哉見すぎやろ」
佐野「え？」
福本「ずっとガン見してるやん」
無意識のうちに寝顔を凝視していたことに気付く。
小島「かわええなあ晶哉は」
草間「分かりやすいよな」
末澤「ほんまにな」
佐野「…何の話っすか？」
キョトンとする俺を前にして目を見合わせる5人。
末澤「佐野、Aのこと好きなんやろ？」
佐野「…ええっ！？」
好き、なんかなあ。
自問しても答えは得られない。
もしかしたら今まで感じていた魅力は全て恋心から成るものなのかもしれない。
そう考えると少しワクワクする。
自分でも知らなかった自分の気持ち。
新たな恋の始まり。
佐野「…さあ、どうですかね？」
Fin
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わさび醤油(プロフ) - kkさん» 最後まで楽しんで頂き、こちらこそありがとうございました！今後も読んで頂けるように頑張ります！ (2022年8月17日 16時) (
レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
kk(プロフ) - 紅一点設定の短編集ずーっと楽しく読ませて頂きました！たくさんの素晴らしいお話をありがとうございました😍また新しい作品も楽しみにしています💕 (2022年8月17日 1時) (レス) @page50 id: 797470a670 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - なつきさん» ありがとうございます！次の作品もお楽しみに…！ (2022年8月16日 9時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - 素敵なストーリーをありがとうございました。新しい作品を楽しみにしています！ (2022年8月16日 1時) (レス) @page50 id: 292579ac7e (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - とんとんまるさん» 素敵なコメントありがとうございます！とっても嬉しいです。今後のお話もお楽しみに…！ (2022年8月13日 6時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび醤油
| 作成日時：2022年7月13日 2時
