センパイ。:、2 ページ3
朝の出来事なんて、誰もが忘れかける。
確かにそうだと生徒は思ったのだ。
何か大きな事があれば、それを忘れるのは意外と早かったりするもの。
Aはふと、二人の微笑みを思い出しては、少し息を吐く。
(なんだったのかな、朝のは。)
そう思いを巡らせていけば、一つの事に辿り着く。
何処かで聞いた話。
去年、各高校から出される軽音部の大会があった。
そこで優勝した四人の男子生徒。
合わなそうな雰囲気を纏っていながらも、歌って音楽を奏でれば息が合った四人。
その事をメディアは大きく取り上げていたような、いなかったような。
(つまり、朝の四人はこの学校の有名人?)
ノートの端の方では、今朝起きたことのまとめを書いていた。
最終的に、[人気者の四人]とのことで、まとめ終わるのだが。
少しばかり考えた。
(いや、でも、明らかに赤と紫の人。
周りには笑顔じゃなかったのに、此方には笑顔だったんだ?
違うな、私の思い過ごしだ。あれは私の後ろの人に笑顔を向けた、これが真実。)
思い違いだとか、勘違いなどはしない主義のA。
彼女はそう決めては黒板を見て、ノートに内容を書いていく。
(昼飯、購買で買うか。)
そう思い、決めたことは曲げないため意思は固く。
その考えが、後に彼女の、Aの高校生活に響くとは誰も知らない。
時計の針が12時をさしていく。
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作者名:ぱるこ | 作成日時:2017年11月10日 22時