【wrwrd】無能は無能ではありませんでした？1

私は吸血鬼化した？2 ページ40

――お兄ちゃん――

あれ、もう1時間かな？
食堂に行かなきゃ。
次は……お兄ちゃんだったかな？

ガチャ
｢お兄ちゃん！遅れてごめんね！｣
ドアを開けるとふわりとハーブのような香りがした。

ni｢いや、大丈夫やで。なぁ、俺のってどんな匂いがするん？｣

｢ハーブみたいな匂いがする！……食べてもいい？？｣

ni｢いいよ。｣ﾆｺ
やさしく微笑んだ兄さんからは更に匂いが濃くなったハーブの香りがした。

｢カプリ。んぅ、ぷはぁっ。お兄ちゃんありがとう、美味しかった！｣

ni｢いーえ、美味しかったんなら何よりやで。｣
兄さんに唾液を与えると快く飲んでくれた。
食堂から出ていく時もハーブの匂いが残っていて包まれたような感覚だった。

――トンちゃん――

ガチャ
トンちゃんは書類が多くて部屋から動けないとインカムで伝えられたので書記長室で吸血することに。

｢失礼しま〜す。｣

to｢あ、来たんか、ちょっと待ってな。｣
そう言って書類を片付けるトンちゃんからは特別甘くもなく、苦くもないカフェオレのような香りがした。

to｢そう言えば、吸血って首からじゃなきゃダメなのか？｣

｢分かんない、特別味が違うってわけでもないんじゃないかな？
トンちゃんはどこがいい？｣

to｢俺はどこでもええで。｣
折角だし首以外のところからも吸血してみようかな？

｢それじゃあ指からでもいい？｣

to｢おん、ええで。｣
そう言って手袋をとるトンちゃん。

｢ん、いただきます。｣
口の中には生暖かいトンちゃんの血が入ってくる。
美味しいなぁ。

｢ありがとう、傷、治す？｣

to｢いや///大丈夫……///｣
なんか照れてたけど手の傷大丈夫かな？


――エミさん――

｢あ、エミさん！｣
食堂に行く途中でエミさんと会ったので声をかけてみた。

em｢あれ、（人1）さん、食堂まで一緒に行きますか。｣
さりげなく隣にエミさんがくる。
隣にいるエミさんからはふわりとチェリーみたいな香りがした。

ガチャ
｢エミさん、どこから吸血します？｣
椅子に座りながら問う。

em｢出来れば人から見えないところがいいですね。あと傷は治さなくていいですよ。｣
鎖骨のあたりとか？

｢鎖骨のあたりでもいいですかね？｣

em｢普段ネクタイしてますしここなら見えませんね！｣
そう言ってシュルシュルとネクタイを解くエミさん。

｢それじゃあ失礼します。｣
歯をつき立てれば溢れ出る血。
綺麗な赤色だなぁ。

｢ありがとうございました。｣
そう言って食堂を出たのだった。

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