【d!】サイドテーブルに夢を並べて

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・御本人様方とは関係ありません

・「眠り」がテーマの日替わり

・ヤンデレあり

12人分あります。

12種類の結果パターン

おやすみなさい - 2024年4月25日

【em】目が覚めたら
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今日で世界は終わるらしい

一週間前、突如として響いた無機質な機械音声は確かにそう言った。今日を期日として世界は終わる。具体的な話は分からないが、この一週間に世界で起こった事を思えば、目を瞑りたくなるほどの最期になることは明白だった。

「YOUさん、砂糖はいつも通りで大丈夫ですか？」

「うん。ありがと、エミさん」

幾度となく作ってもらった紅茶も今日でお別れかと思うと寂しく思えたが、最期に口にできたのが大切な人が作ってくれたものだと考えれば、幸せなのかもしれない。

「ほんとに今日が最期なのかなぁ」

「さぁ、ですが私は今死んでも後悔しない自信があります。こうやって最期に貴女の傍に居られたのですから。」

普段は吐かないようなクサイ台詞を垂れ流す彼は、雰囲気も相まって、紅茶に沈められた角砂糖みたいに儚く溶け消えてしまいそうで苦しくなる。

「私はあまり来世というのは信じていないのですが、こんな終わり方なら来世を期待してしまっても仕方ないんじゃないでしょうか。」

徐々にぼやけてくる視界に目を擦りながら微笑む彼と目を合わせる。

「だからYOUさん、最期は私と一緒にゆっくり眠りませんか。きっと起きた頃には2人で手を繋いでいるでしょう。大丈夫、ちょっとした冬眠みたいなものだと思えば。ただ少し眠るだけ…」

何が"だから"なのか分からないが、彼がなんとまぁ嬉しそうに語りかけてくるものだから、それでいい気もしてくる。

目の前の彼が歪んで見えるのは私の目がおかしいのだろうか、それとも世界が歪んでいるのだろうか。

細められた乳白色は、柔らかな笑みを浮かべるその姿は、この薄暗い世界に降りてきた天使のよう。