布団とお風呂とお約束��(後半、神威視点) ページ8
「神威ー！風呂上がったよー！」
…ふぅ、いい湯だったぁー
…身体が冷えてただけあってじんわりとしみていくような感覚が気持ちよかったぁー
タオルで身体の水分をふき取り息をついたとこだった。
「あっ、」
「！」
ガラッ、と音がしてオレンジがかった髪が顔を覗かせた。
お互いに硬直したのはほんの一瞬だった。
「…あー、ごめんごめん。着替えてから呼べば良かったね…」
「ホントだよ」
「えっ！見られたの私なのに！？」
通常どうりに会話をする。
どちらも裸ぐらいで動揺する事はなく、何事も無かったかのように扉をしめる。
「ごーめん、着替えたらリビング行くわ」
「はぁー」
「ため息やめてっ！？」
…あー、びっくりした、…まぁこの年だし見られただの何だの騒ぐつもりは無いが、まぁびっくりした…！
そのまま、早足にリビングへと向かう。
「上がったよー」
「あ、うん。」
入れ違いに出ていく神威を眺めながら、髪をわしゃわしゃする。
勝手知ったる我が家がごとく、リモコンを見つけテレビを見始めた。
「お、快眠方法かぁー、いいね、やってみよ」
そう独りごちたっきり深い眠りについたのは言うまでもない…。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「センセー、寝るとこは……あー。」
風呂から上がり戻ってみるとつけっぱなしのテレビと、ソファーでスヤスヤと眠るAだった。
「…センセー、センセー…！」
「〜んぁー…」
「……」
揺り起こすと小さくうめきながら薄い唇を半開きにさせた。
…健全な男子高校生って言うなら、少しは警戒を持って欲しい…。
そう思うのは仕方がないと思う。
ーー不意に、あの不良をなぎ倒しながらも、不敵な笑みを浮かべる姿が重なる。
……好奇に震えた。
あんなにも、心揺り動かされた事は初めてかもしれない。
圧倒的多数の敵に対して舞うように殴り、蹴り飛ばしながらも、楽しくて仕方がないとでも言うように笑い続けるあの姿。
猟奇的とも言える、けれど美しいあの笑顔。
…気づけば、初めて見たかのように、頭を抱える彼女に話しかけていた。
ソファーから起きない彼女を運び出そうと掴んだ腕は、身体は、力を入れれば簡単に折る事のできそうで。
まるで壊れ物でも扱うかのように、そっとベッドに下ろす。
…眠る彼女の頬を無意識に撫でた。
まだ彼は己の中にある感情には気づいていない。
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じょうぎ - 楽しく読ませていただいています！更新頑張ってくたさい！ (2020年4月24日 17時) (
レス) id: 584ba0be0a (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 今日からちょこちょこ投稿したものの修正をして行きますので、ストーリー自体は変わりませんが、掛け合い等は変化していると思います。よろしければご覧ください…… 。 (2019年3月25日 16時) (レス) id: 3dc5cde6ef (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 紺１５さん» コメント有難うございます。面白いといっていただき、とても嬉しいです！なるべく早く更新していこうと思うので、よろしければご覧ください… (2018年12月18日 22時) (レス) id: 26755ac849 (このIDを非表示/違反報告)
紺１５ - 初コメ失礼します。とっても面白いです！更新がんばってください！応援してます。 (2018年12月17日 21時) (レス) id: 066ea7ef76 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(作者) - 幽銀さん» 是非とも拝見させて頂きます！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: bc63f6c7e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にわとり | 作成日時：2017年12月27日 21時
