死神の隣 (ページ19) - 小説/夢小説

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11月11日、オークション開催日を迎えた

車に揺られてから十数分が経過する頃

私の隣から深い溜息が聞こえた

「アオギリの樹が襲撃してこなければいいけどな」

ポツリと理想を吐いたのは宇井郡

彼も若くして特等捜査官に上り詰めた実力者である

「でも、可能性が高いからS3班が配置されたのでしょうね
私は最初からオークションの方に行きたかったですけど」

「和修政が嫌いなんですよね、わかります」

私達S3班はクインケ鋼移送の警護をし、移送が終わり次第オークションの方へ向かう

こればかりはアオギリの樹の対策チームに所属をしているのだから致仕方ない

そんな事を思っていると何かが近付いてくる音を感じた

私達より高い位置にいるな……高層ビルからか

「Aも気付いた？」

声を掛けてきたのは有馬君だった

「ビルからの襲撃ですね
数は……100程で思っていたより少ない
やはり、オークションに人員を充てたのでしょう」

「全員戦闘準備
襲撃後、五分で片付けるぞ」

そして襲撃後、文字通り五分でアオギリの樹を撤退まで追い込んだ

「こちら有馬、クインケ鋼移送終了しました」

有馬君は無線で丸手特等に連絡をとった

「了解、S3班は急いで会場に向かってくれ
隻眼の喰種SS～以上の喰種が現れ、現在の戦況は不利だ」

「了解しました」

無線通信が終わると同時に私の資料もまとめ終えた

「……有馬特等、現在の大まかな戦闘配置です」

「仕事が早いな」

連絡履歴の解析、施設構造を把握して簡易的な資料を渡す

資料に目を通し終えたと同時に口を開いた

「オークション会場に到着後の配置についてだ
郡特等率いる2班は東棟の戦力強化
法寺特等率いる1班は先行して外の喰種を駆逐
その後中の部隊と合流
0番隊は俺に従事し大ホール向かえ」

「「了解！！」」

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そして隣は0番隊の伊丙入に変わった

「はぁ、息ピッタリなカップルで羨ましいしょや」

「カップル？有馬君と付き合ってないよ」

「え、同棲してて！？」

「ハイル、音量下げて」

「1つ屋根の下なら何かあるしょや」

「そんな事言われても」

「……なら、チャンスはありますよね」

「？よく分からないけどあると思う」