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御咄24 ページ9

「……えーっと、キド? ここって……」

「服屋だが?」

「うん、それは知ってる。……ねぇ、ここって僕と来る必要ある? しかもその……わざわざスカートまで履いて」

僕が連れてこられたのは、デパート内にある女性服売り場。そして僕がそう言うと、キドは勢いよく僕の方を向いた。

「ある!! 俺が買おうとすると毎回『お客様、男性ですか……?』って聞かれて疑いの目で見てくるんだ。それで1人でスカート履いて服屋に行くのが久々で緊張するから、お前と来たんだ」

「そ、そう……でもさ、連れてくる人は僕じゃなくてキサラギちゃんとかマリーでもよかっ――」

「駄目だ、キサラギのセンスは独特すぎるしマリーは外に出たくないだろうしな」

「まぁ、確かにね……」

店頭でそう話をしていると、自動ドアが静かに開いて店から店員らしき女性が出てきた。

「いらっしゃいませー! 今日は何をお探しですか?」

「水着、……です」

「……へっ!?」

「水着ですね、それでしたら店内をまっすぐ進んでいただくとありますよ」

「ありがとう、ございます……」

「え……、えぇっ……?」

キドがそう言うと、店員は軽くお辞儀をして店内に入っていく。
い、今キド……水着って言ったよね? 確実に。本当に僕、来てよかったの? ねぇ、よかったの!?
そう思っていると僕はキドに腕を引かれて、知らぬ間に水着売り場にいた。
それに気がつくと同時に肩――いや、身体全体に力が入る。

「――なぁカノっ、これとこれどっちがいいと思うか?」

「え? ……って、うわぁっ!?」

キドに話しかけられて声がした方を向くと、キドの両手にはフリルが胸元と腰辺りについたワンピース風の黒い水着と、紐で結ぶタイプの露出度が高めの紫のビキニがあった。
どっ、どっちか……?

「ぼ、僕的には紫の方……かな? いや、別にキドが着たい方でい――」

「よしっ、じゃあ決定だな!」

「えっ」

キドはそう言って買い物かごに僕が選んだ紫の色っぽい水着を入れて黒のフリフリ水着を元の位置に戻し、レジへと足早に向かっていく。
僕は驚きながらも、ひらひらとスカートをなびかせながら歩くキドのお尻を見ながら、トコトコとついていった。

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設定タグ:セト , カゲ腐ロ , カノ   
作品ジャンル:アニメ
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マタニティースパイラル@バイオハザード4 - 上を見て「遊んで〜」で\(w^o^w)/…泣けるぜ (2017年11月13日 10時) (レス) id: 8a892843d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨ノ宮心音 | 作成日時:2016年9月25日 15時

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