【カゲプロ】セトとカノの恋愛事情。*２* (ページ8)

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御咄23 ページ8

｢遅いぞカノ、いつまで待たせる気だ｣

｢ごめんごめん、ちょっとやる事があってさ……。じゃあ食べよっか！｣

『いただきます！』

その後、朝食を食べ終えた僕はリビングでいつものように雑誌を読んでいた。すると、洗い物が終わったらしいキドがソファーに腰かけている僕の前に立つ。
あぁ、また｢買い物に行くからついてこい｣とか言われて荷物持たされるんだろうなぁ～、と思っていると。

｢……なぁカノ、ちょっと買い物に付き合ってくれないか？｣

お、疑問形？いつもは強制連行なのに……。
ちらりとキドの方を見ると、顔を赤らめてもじもじとしていた。
は、恥ずかしがってる……!?

｢……う、うん。いいよ？｣

｢本当か!? じっ、じゃあ準備ができたらアジトの外で待っていてくれ！｣

そう言うとキドは瞳をキラキラと輝かせ、ルンルンと鼻歌を歌いながら自室へと笑顔で戻っていく。そんなキドを見た皆は、僕と同じように口をポカンと開けて固まっている。
一体、キドに何があったんだろう……。
そして僕は念の為財布を持ち、アジトの外でキドを待った。

｢――カノっ、待たせて悪かったな｣

｢あ、やっと来た――って、えぇ!? なんッ、え!? えっ!?｣

｢？ ……どうした？｣

どうしたもこうしたもないよ、何でスカート!?
キドがアジトから出てきた瞬間、僕は思わず自分の目を疑った。
キドは、白いレース付きで膝が少し見えるくらいのピンク色のスカートを履いていたのだ。
……上はいつものパーカーだが。

｢な、何でスカートなの？キドさん｣

｢それはともかく、早く行くぞ！｣

｢へ？い、行くってどこに――｣

｢いいから来い!!｣

｢ひっ、ひゃい!!｣

そう言って僕は、黙ってキドについていく事にした。
ホント、今日のキドどうしちゃったんだろう……。
……それから数10分後。