【カゲプロ】セトとカノの恋愛事情。*１* (ページ3)

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御咄３ページ3

｢うん……引くよね、男が好きだなんて｣

｢……俺もっす、カノ。好きっす｣

｢だよね、引くよね……って、えぇっ!? え、えっ!? い、今なんて……｣

｢っ、だから……俺も恋愛の方の意味で好きって言ったんす!! ２回も言わせないでほしいっす、恥ずかしいっすから……｣

セトは、そう言って僕の隣に寝転がって手で顔を隠す。
せ、セトが照れてる……それに、僕達両思いって事になるんだよね？コレ。

｢……あはっ｣

｢!! なっ、何で笑うんすか!?｣

｢あぁごめんごめん、セトが照れてるのが可愛いなって思って♪｣

｢っ!! ……あ、今日はカノと一緒に寝てもいいっすか？｣

｢もっちろん！同じベッドで寝るの、小学生以来だよね～｣

｢確かあの時、１人でトイレに行けないからって俺に一緒に来てって――｣

｢そ、それはもう過去の事だから忘れてよ!! ……ほら、早く寝よ？｣

僕が頬を膨らませてそう言うと、セトは｢そっすね。おやすみ｣と言って僕を優しく抱きしめて目を閉じる。
セト、爽やかなシャンプーの匂いがする……そう思いながら僕は、セトの男らしい腕の中で眠ったのだった。
……そして翌朝。

｢っん……ぅ｣

｢おはよっす、カノ｣

目を覚まして最初に見たのは、セトの爽やかな笑顔。僕はそれを見た瞬間、ふっと笑みが溢れた。

｢何か夢みたい。セトと両思いになって、抱き合って一晩一緒に眠ったなんて……｣

｢……じゃあこれが現実だって分かるように、目を覚ましてあげるっす｣

｢へ？ ……んっ｣

セトが起き上がったかと思うと僕の両手首を押さえて跨がり、妖しく笑みを浮かべたセトは、軽く触れるだけのキスをした。

｢……目ぇ覚めたっすか？俺のお姫様｣

｢うん……っていうか、僕女じゃないし！セトが女だったらー……ブッ、ククッ……!!｣

｢ちょっ、何で笑ってんすか!?｣

｢いや、セトの頭にリボンつけてドレス着せたら面白くてつい……｣

｢勝手に俺で遊ばないでくれっす!!｣

｢いてっ！もー、ごめんってば～……｣

セトは僕の額に頬を膨らませながらデコピンをし、ベッドから降りて｢じゃあ俺は隣で着替えてくるっす！｣と言って部屋を出ていった。