御咄 ページ1
「――カノは、好きな子いるっすか?」
ある日、アジトのリビングでセトが僕――カノにそう尋ねてきた。女子達は買い物へ行っている為、アジトには男子しかいない。そしてシンタローくんはエネちゃんがいない間に曲作りに熱中、ヒビヤくんとコノハくんはコンビニ。つまり僕とセトしかリビングにいないという訳だ。
「んー、いると思う?」
「いるとしたらキドっすか? でもキサラギさんも好きそうっすね。うーん、でも……」
「……好きな人、いるよ?」
「! 誰っすか!?」
「それはー、ヒミツ☆」
僕はそう言って自分の唇に人差し指を当て、ウインクをする。
僕の好きな人はセト、だなんて……言ったら引かれるよね。
いつから好きになったのかは分からないけど、この気持ちが恋愛感情の『好き』って事は分かってる。
セトの笑顔を見る度に身体が熱くなるし、セトの全てを自分のモノにしたくなるし……。
「――おーい、どうしたんすか?」
「え? って、うわあぁぁ!!」
我に返って前を見るとセトの整った顔があり、唇が触れそうな程に近くて吐息がかかり、ゾクッとする。そして僕が硬直していると、セトはクスッと笑って僕の隣に再び腰かけた。
「顔真っ赤っすよ? 熱でもあるんすか?」
そう言って幸助は僕のおでこに手を近づけてくる。思わず僕はセトの両肩を強く押し、自室に向かって走りながら「だっ、大丈夫だから!!」と言って自室に入ってベッドにダイブし、枕に顔を埋めた。
「〜〜ッあーもう!! あの鈍感セトめ!! 好きだっつーの……ッ」
ただ触れるだけでドキッとして、声を聴くだけでキュンとして……最近の僕はどうかしてる。こんなに胸が苦しくなる事なんてなかったのに。そう言えばさっき、わざとセトに冷たくしちゃったな……。
「……後で謝らなきゃ」
そう呟き、僕はスマホの待ち受けにしている風呂上がりのセトの隠し撮りした写真に軽くキスをした。
やがて女子達が帰り、夕食後に僕はお風呂に入って自室に戻る。
――セトに謝る事が出来ないまま。
「何でだろ、いざ謝ろうとすると言葉が出ないや……」
ベッドに横になってそう呟くと、セトの顔がポンと浮かび上がる。そして悶々とセトの事を考えているうちに、僕はいつの間にか眠りについていた。
それから数時間が経過し、僕は自分の右側に違和感を感じて目を覚ます。
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作者名:天ノ川夜月 x他1人 | 作成日時:2016年8月31日 15時