【おそ松さん】先輩、大好きです！

33　積極的に。 ページ35

先輩side
＊




手に持った2枚の遊園地のチケットとにらめっこすること3時間。

授業なんて聞いていたわけがない。


(………よし…)



「ぱっと来てどーん!!せーんぱい!!!!」

「はふぅん!!?」




(……なんて声を出したんだ俺は。)

恥ずかしすぎて悶えること3分。Aは笑い続けている。頭を軽く叩いてやった。




「……くふ、ふふふふふ…！
大丈夫ですよ先輩、そんな先輩も可愛いですから…っ！」
「そろそろ黙ろうか。」

「…はい。」




(………言うタイミング、逃したじゃねぇか)

何に対してなのかわからない苛立ちと焦りで、握り締めてあるそれはしわくちゃになっている。





(いや、いつまでもこんなんじゃ駄目だよな…！)


見せてやろう。僕の勇気!!





「えっとあのA…。









………っ、今度、デートに」

「先輩、今度デートしません？」







…。






(………先に言われた。)

こんなに軽くハードルを越えられると悔しさを通り越して虚しくなる。






「積極的に、積極的に！ですので♡」


Aはにこやかに笑った。

34　可笑しい。→←33　六つ子は。

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