31 これだから。 ページ32
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「ブラザー、先程の言葉は己で考えたのか?
さすが俺と血を分けた兄弟だ。男を見せたな…!」
「うんカラ松、なんかもう色々死にたくなるからやめて。」
さっきのは、告白ととらえて良いのだろうか。
(でも、“好き”って言われたわけじゃないし…)
「……チョロ松先輩、
私のこと好きですか?」
「はぇッ!?」
身をよじらせ、もじもじする先輩。
(女子か。…可愛いけど)
「……え、えっと…好きです」
___わかってはいたが、面と向かってそう言われると…
やはり嬉しいのである。
「……私も好きです」
そう言うと私は、チョロ松先輩に抱きついた。
………いや、“押し倒した”と言う方が正しいかもしれない。
「なっ…ななな……ッ」
ただでさえ女慣れしていないチョロ松先輩は、湯気が出そうなほど真っ赤になった。
(…あれ、私
けっこう凄いことしちゃった)
視界の端ではカラ松先輩が、赤くなり慌てて屋上を立ち去った。
「……Aさ」
先輩から、先刻までの焦りが消えた。
…正直顔は少し赤いが。
「僕に言いたいこと、ない?」
「…え」
ある。
けれど、言う必要もないことだ。
「……なんで、ですか?」
「いや?僕がAだったら…ってだけ。」
先輩はあと、と付け足して、
「Aは自分の気持ちすぐ隠すから」
偉そうでごめん、と苦笑するチョロ松先輩。
(……あーあ、
これだから、嫌いになんてなれないんですよ)
私は息を吸い込んだ。
「___じゃあ、全部言います。
なんで、カラ松先輩とお似合いなんて言ったんですか…?」
全部、全部を吐き出すように。
「“僕の”なんて、勝手過ぎます!阿呆ですよ!!」
両想い。幸せ。
泣きたくなんてないのに。
先輩の温かい視線を感じると、なぜかほっとして。
「…っわ、たしは……ずっと好きって、言ってたのに…。
遅いですよぉ……ッ」
その時
先輩は、私を両腕で包んだ。
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ねこの鈴(プロフ) - サクラさん» ご提案ありがとうございます(^_^)考えてみます! (2019年1月9日 0時) (レス) id: 584a944f31 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - その後話がほしいです! (2017年12月19日 20時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
ねこの鈴(プロフ) - 名無しさん» おぉぉありがとうございます!がんばります!! (2017年7月5日 18時) (レス) id: d39605c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - チョロ松可愛い!天使かよ!?これからも頑張ってください! (2017年7月5日 0時) (レス) id: d73813ddeb (このIDを非表示/違反報告)
ねこの鈴(プロフ) - No.7 クラゲ松さん» 私も〜愛してますよチョロ松ぅ〜ありがとうございます〜!/// (2017年6月21日 22時) (レス) id: d39605c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこの鈴 | 作成日時:2016年4月4日 16時