第123夜 満天の星空と握られた手 ページ25
机に肘をつき、セッタのご飯ができるまでの間夢の中へ迷い込んでいた僕。
そんな僕の肩を揺さぶって起こしたのはシバで、気づけば目の前には豪華な夕飯。
「Aとソロモンの服って同じでいいなぁ〜」
僕の隣で呟いたシバに笑いがこぼれる。
「もともとはAがこの服を着てたんだ。けれど、ソロモンも同じのがいいって言ってね。髪型も昔の彼女と同じにしてるんだよ」
この服かっこいいから、これにしようとしたらソロモンも同じのがいいと言い出した。
今の僕はめんどくさいから髪は結んでないけど、昔は三つ編みしてたし。
「要するに、今のソロモンは昔のAの影響が多いんだよ」
向かい側でウーゴが解説。ありがとう、話す手間が省けたよ!
さぁ!!食べるか!!やっぱりまずは果物から〜。
フォークを持ち果物を刺す。そのまま口の中へ…!!
「いただきま…」
「A、書類の整理手伝ってくれ」
「…ふざけんなよ」
背後に立ち首根っこを掴み引きずられる。タイミングの悪さに皆笑ってるけど、笑い事じゃないからな!!
お腹空いてるの!!空腹なの!!死んじゃうから!!
不老不死と言っても、致命傷負ったり等普通の人間が死に至るものは僕にも影響するから!!
どっさり…。
「何でこんなに溜めといたの。バカなの?」
「口を動かす暇があるなら手を動かせ」
カリカリと2人でペンを走らせる。しかも何で僕の部屋でやるんだよ。意味分からんわ〜。
カリカリと2人でひたすら書き続け、終わった頃の空には満天の星空。
「…そういえばお前、あの時。何て言いかけたんだ?」
その言葉に、買い出しの時の事を思い出す。最後まで言えずに終わってたっけ…。
「うん。もし、そんな世界が訪れたなら」
「…」
「君はどうする?」
その問いかけにソロモンの顔が歪む。
確かにこの問いかけは嫌かもしれない。でも、そんな世界が訪れたとして、君の意見を聞いてみたいんだ。
「分かんねーよ、そんなの」
2人して窓から見上げる星空はとても綺麗で。
この世界に産み落とされて、沢山の壁にぶち当たり、成功を知り、挫折を知った。
でも、そんな中でもこうして君や仲間と出逢えたことは奇跡なんだ。
「ソロモン知ってた?奇跡ってあるんだよ」
互いに机の上に投げ出された片方の手。夜は少し冷えて指先が冷たい。
「あぁ、知ってたよ。お前に言われるずっと前から…」
ソロモンの指先が触れたと思ったら包み込まれる。冷え込む満天の星空の下。包み込まれた手は暖かい。
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千年彗星(プロフ) - 青鷺さん» コメントありがとうございます!! 小説共々、頑張っていくので今後ともよろしくお願いします(*^^*) (2016年6月28日 6時) (
レス) id: 45d0ac0ce9 (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - マリーネさん» コメント感謝です(*^^*) 読者さまが楽しんでいただけたら幸いです! 今後ともよろしくお願いします!! (2016年6月28日 6時) (レス) id: 45d0ac0ce9 (このIDを非表示/違反報告)
青鷺(プロフ) - 千年彗星さん» 小説もだけど、受験頑張ってください！！！勉強？なにそれおいしいの？ (2016年6月28日 6時) (レス) id: cb35208076 (このIDを非表示/違反報告)
マリーネ(プロフ) - むっか〜。シンドバッドむっか〜。 (2016年6月28日 4時) (レス) id: 252b10e98a (このIDを非表示/違反報告)
千年彗星(プロフ) - きゅーちゃんさん» 好きと言っていただきありがとうございます!! 今後ともこの小説をよろしくお願いします(*^^*) (2016年5月2日 17時) (レス) id: 113143dc1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千年彗星 | 作成日時：2015年8月1日 13時
