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第41夜 アリエス王国 ページ41

アリエス王国。
そこは山と海に囲まれた王国。
嘗ては、
治安も良く海産物が有名だった場所…。


だが今になっては、
それは過去のこと…。









「一体なんだったんだよ彼奴…」



ほのかに香る潮の匂いに誘われるようにして
辿り着いたアリエス王国。




「でも、戦わずにすみましたね!!」



そう嬉しそうに語るシトラー。
確かに戦わずして済む事ならば嬉しい限りだ。
けれど…。



「ちょっとやばいかな…」

「え…?何故です?」

「シトラー、よく考えてみてよ。
彼奴はきっとアル・サーメンに帰たはず…。
彼奴らはどうやら僕のことを探してるみたいだし、きっと報告でもするはずだよ」

「そんな!!そんな事されたら…」




そう。
そんな事されたら僕を徹底的に探し出すはず。
そして、見つかれば殺されかねない…。




「まぁ!なんとかなるよ!!
幸い僕にはシトラーと猫っていう心強い仲間がいるからね!!」

「主…!!」

「ニャ!!」



今思えば僕の旅仲間って個性的だ。
まず女性のジン、シトラー。
次に、僕の肩でまた寝ようとする黒猫。

普通、
旅仲間って人…だよね…。

まぁ、そう考えるとなんとも言えない組み合わせだな!!









ザァァ…。
という波の音と共鳴するように黒ルフが鳴く。



「はぁ〜。にしてもこの国酷いな本当…」

「ですね…」



そう、黒ルフも酷いが風も酷い…。
今だって視界の片隅で薄汚れた白い布が、
風でなびいてるし。


…。


ん?布?


布。


布。


布…って!!




「あ”ーーーーー!!!」



思い出したぞ!!
そうだ!
彼奴、僕の布何処かやったくせに姿消しやがった!!



「弁償しろやーーーーー!!!!」

「ンニャ!!!」




僕の叫びも虚しく響くだけのこの王国。
まぁ、
猫を起こすだけの声量はあったみたいだけど…。









青空が広がる今日の世界。
けれど此処、
アリエス王国内は黒く淀んでいた…。

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千年彗星(プロフ) - 明日香の部屋さん» コメントの方ありがとうございます。私のなかで誰落ちかは決まっていますが、それは作中にて明らかにしていきたいと思っています。ので、今のところは秘密ということにしております! それも含めて楽しんでいただけると幸いです! (2018年6月24日 15時) (レス) id: ca20c9b892 (このIDを非表示/違反報告)
明日香の部屋 - 質問です!これってユナン落ちですか? (2018年6月23日 22時) (レス) id: 2712192e09 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみみ - 練紅夜さん» コメントありがとうございます!!これからも頑張ります!!! (2015年3月28日 7時) (レス) id: 009baac5cd (このIDを非表示/違反報告)
練紅夜 - スッゲーーーおもしろいです!!これからも頑張って下さい!応援しています。 (2015年3月28日 0時) (レス) id: ae8005f413 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみみ - メイアさん» ありがとうございます!! (2015年1月22日 0時) (レス) id: cae631ef11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千年彗星 | 作成日時:2014年11月18日 23時

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