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第31夜 優しい匂い ページ31

「そんな脅しなんて効かないし!!」

「…。はぁ」


おい。
なんだ、今の溜息は!!
なんか腹立つな。おい。


「もういいし!寝るから!おやすみ!!」


そう言って布団に潜り今日の疲れを取りにかかる。


「ねぇ…。A」


その声と共にベッドがギシッと、
音を立てて少し沈むのが分かった。


「Aはもう寝ました!」

「起きてるじゃないか…」

ふふふ…と軽く笑うユナン。

「君がここで寝るのは構わないんだけど…。
僕の寝る場所が無いんだよね」

「…」

「…」

「床があるじゃん」

「僕に床で寝ろっていうことかい?」


答えるのも面倒で目で訴える。
まぁ。
ここは元々ユナンの家だし。
僕が如何の斯うの言える資格なんてないわけで…。


「じゃあ、僕が床で寝る」

「そんなこと言わずに二人で寝れば良いんだよ!!」

…。
は?
いや。待とうかね、ユナンさん。
二人で?狭くない⁈


「さぁ!A!!おいで!!」

「誰も行かないからね!?」


ベッドに胡座を掻いて座り両手を広げてるユナン。おーおーおーおー!!こっちは準備満タンってことかな⁈


「う〜…」


どうしよ…。
眠たい。今すぐあの暖かいベッドに入って寝てしまいたい…。
でも、ユナンがいる。
何して来るか分かったもんじゃない。


「う〜…」

「眠たいんでしょ?ほら。おいで!暖かいよ〜!」


ポンポンとベッドを叩くユナン。
…。
ええーーーい!!!
何かあったらその時はその時だ!!


「とりゃ!!」


そう言ってユナンのもとにダイブ!!
まぁ。正しく言えばユナンのベッドにだけどね!!


「Aって優しい匂いがするよね…」


苦しいくらい僕を抱きしめるユナン。
…。
優しい匂い…か。
どんな匂いだろ…?









ドクン…ドクン…。

あ。ユナンの心臓の音だ…。
なんだろ…。
親に愛されなかったからなのかな。
この音を聞くと凄く安心するって言うか…。









気がつけば自分でも知らないうちにユナンに身を委ねて寝ていた…。

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千年彗星(プロフ) - 明日香の部屋さん» コメントの方ありがとうございます。私のなかで誰落ちかは決まっていますが、それは作中にて明らかにしていきたいと思っています。ので、今のところは秘密ということにしております! それも含めて楽しんでいただけると幸いです! (2018年6月24日 15時) (レス) id: ca20c9b892 (このIDを非表示/違反報告)
明日香の部屋 - 質問です!これってユナン落ちですか? (2018年6月23日 22時) (レス) id: 2712192e09 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみみ - 練紅夜さん» コメントありがとうございます!!これからも頑張ります!!! (2015年3月28日 7時) (レス) id: 009baac5cd (このIDを非表示/違反報告)
練紅夜 - スッゲーーーおもしろいです!!これからも頑張って下さい!応援しています。 (2015年3月28日 0時) (レス) id: ae8005f413 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみみ - メイアさん» ありがとうございます!! (2015年1月22日 0時) (レス) id: cae631ef11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千年彗星 | 作成日時:2014年11月18日 23時

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