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Shall We Dance? 1 ページ36

「中也君は急遽入った別任務中でね。あれ、言ってなかったかい?」

「初耳です」

黒堂社長が上機嫌で去り、首尾よく任務を終えての帰りの車内。
私は何故中也が居たのかを首領に尋ねた。

「うちのフロント企業の取引先のエスコート役だよ。年齢的にも中也君が最適でね」

やっぱり任務だった。当たり前だ。
なのに、消えない。
心がざわざわする。

「ん?どうしたA君。気分でも悪い…も、もしかして嫉妬かい?!」

大変だ紅葉君に報告しないと!と一人で盛り上がっている首領も今は気にならない。
ただただ信じられないくらい何も考えられなかった。



「じゃあ今夜はご苦労だったね」

「はい、ありがとうございました」

中也のマンションの前で車を降りる。
窓から顔を覗かせた首領が微笑む。

「因みに中也君は既に任務を終えて帰宅している筈だ。夜はまだまだこれからだ…とだけ言っておこうかな。では」



部屋の前まで来たところで深呼吸。
ご飯を作ると約束した。ただいまといって、キッチンに直ぐ向かえば良い。

「…ただいま」

恐る恐る部屋に入る。
玄関の灯りはついていなかった。
中也は既に帰宅しているはずなのにと不思議に思いながら、リビングに抜ける。

「よォ」

「中也…」

「おかえり、A」

「た、ただいま…」

これまた灯りのついていない、でもカーテンが開かれていて月明かりによって照らされたリビング。
その中央に中也は居た。
まだしっかりタキシードを着込んでいる。

__『夜はまだまだこれからだとだけ言っておこうかな』



ジャケットは黒、ベストとシャツは深いグレー、そして臙脂色のネクタイ。
何時もの黒帽子は被っていない。
シンプルなのに、そう…凄く格好いいのだ。
月明かりに照らされた中也は薄く微笑む。
不覚にも胸が高鳴った。

「A」

中也が私の方へと手を伸ばした。

「踊ろうぜ?」



************

王様と私の
『Shall We Dance』がめっちゃ好きです

あと誕生日ということで、中也にどんなタキシード着せようか小一時間悩みました笑


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Shall We Dance? 2→←嫉妬に動揺



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ねこつりー(プロフ) - かれんさん» ふふふ中也は何させても様になりますからね( 〃▽〃) (2018年4月30日 12時) (レス) id: b59e44559a (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 中也かっこよすぎです。 (2018年4月30日 11時) (レス) id: 529a00cb8e (このIDを非表示/違反報告)
ねこつりー(プロフ) - rikoriko51さん» 丁度彼の誕生日だったのでギザな台詞を言って貰いました笑 コメントありがとうございます!凄く嬉しかったです(T^T) (2018年4月30日 7時) (レス) id: b59e44559a (このIDを非表示/違反報告)
rikoriko51(プロフ) - HappyBirthday中也! 更新頑張ってください!楽しみにしています。 (2018年4月29日 23時) (レス) id: a789258bf1 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 楽しみにしてます! (2018年4月28日 18時) (レス) id: 2c537c1151 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねこつりー | 作成日時:2018年4月20日 22時

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