いつも隣で寝てるのは俺にそっくりな女の子【srr】

いち ページ2

気持ちよさそうに眠る彼女…もとい二ノ瀬。まだ髪の毛に桜の花びらがついているのが気になって、思わず髪の毛に手を伸ばす。女子の髪なんて、うかつに触っちゃダメなんだろうけど。

髪についた花びらを取りながら、ぐるりとクラス内を見渡す。特進クラスはクラス替えがないから見知った顔がほとんどだ。でも二ノ瀬は去年いなかったし、今年から特進に入ったのか。


「そらるさん何してんの。新入りちゃんの毛づくろい？」

「あーまぁそんな感じ。めっちゃ花びらつけてたから」


志麻くんが俺の取り終わった花びらを見て笑う。そして二ノ瀬を見ると、あぁこの子か、と呟いた。


「この子な、今朝木登りしとったよ。桜並木の中に一本だけ桜の木とかぶっとるでっかい紅葉の木あるやろ？あれに登って桜の枝ん中に頭突っ込んどってな。なにしとったんか聞いたら桜の木の鳥の巣におる小鳥にミミズあげとったって」

「どういうこと？」


高校生にもなって木登り。しかもめちゃくちゃどうでもいいこと。やってることが小学生の男子だな、と思う。

取り終わった花びらを窓から捨てる。風に乗ってひらひらと落ちていった。

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