48．宴会と猫 ページ48
お土産の包みを受け取ると、裏梅はキッチンに向かい＿＿
裏梅「今日は宴会だと聞いて参りました。料理の心得ならありますから私めにお任せを！」
A『えっそんな悪いよ、裏梅もお客さんだし』
真人「もう！夏油は呼んでないんだけどー！しかも裏梅まで連れて来てんじゃん！」
夏油「ふふ、いいじゃないか。家主の許可は取ったんだから」
そう言って夏油は僕にウインクをしてきた。……今更、帰れって言えないし仕方ないか。
花御「賑やかでいいじゃないですか」
脹相「俺たちは喋ってないからな？」
A『まぁまぁ。真人も落ち着いて？これで皆んな揃ったし僕は嬉しいよ』
不貞腐れている飼い猫を抱き上げ撫でてあげた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
僕の家に集まった呪霊、呪詛師たち＿＿＿＿
皆んなおしゃべりしたり遊んだりしてくつろいでて。人類の敵だなんて思えない。
裏梅「お気遣いなく。どうか厨の使用許可を」
A『うーん……それなら僕も手伝うよ。美味しいものたくさん作ろ？』
裏梅がキッチンを借りたいみたいだから、僕も手伝いを申し出た。
裏梅は平安の人だし、現代のキッチンの使い方教えた方がいいかな？と、抱っこしていた真人を降ろせば。
真人「俺も久々にAの手料理食べたいな〜♪」
裏梅「呪霊の貴様には必要ないだろ。あと、厨に獣は立ち入り禁止だ」
真人「はぁ？お前の料理なんか食べたくないけど」
目を離したらすぐ喧嘩を始める。
とりあえず、冷蔵庫を開ければ＿＿いつも家を空けてるからあまり食材がない。
A『……材料がないかも。買い足しに行こうかな』
脹相「俺と壊相が行こう。何を買ってくればいい？」
裏梅「それならこの食材を＿＿」
裏梅が欲しい食材をメモしていれば、誰かが僕の裾を引っ張る。
真人かと思って足元を見てみれば＿＿
陀艮「ぶーぶぅ」
血塗「なんだぁ？これ、丸い穴がたくさん空いてるなぁ？」
A『あぁそれはね、たこ焼き器っていって……そうだ！』
棚から血塗がたこ焼き器を取り出して眺めていた。
陀艮もこれが気になるらしい。
A『皆んなでタコパはどう？』
真人「タコパ……！？」
漏瑚「……なんだ？タコパとやらは」
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作者名：シュリィ | 作成日時：2023年5月7日 20時
