47.写真と猫 ページ47
スマホのシャッターボタンを押せば、僕と脹相たちがタルトの前に並ぶ写真が撮れた。
真人「俺もAの写真欲しいな〜!」
脹相「カメラというのはいいな。弟たちの姿を残せる」
A『そういえば、壊相は服変えた?前は凄いの着てたような……』
壊相「兄さんが新しい服をくれたんです。おっと、背中は見せれませんがね」
撮った写真を見ながらわいわい騒ぐ。
写真を見ているうちにふと、プレートの文字が気になった。
A『タルトの文字はどういう意味なんだろ』
真人「ふふ、それはね〜俺とAが会って1年経つでしょ?
だから……あの時俺を拾ってくれて、出会ってくれてありがとうって思いを込めたんだ」
照れ隠しに笑いながら真人は教えてくれた。
僕はそっとツギハギな手を握って__
A『僕の方こそ、ありがとう。真人に会えて本当に幸せだよ』
真人「っ!どういたしまして〜!」
そう言って真人は猫に変わってみせ膝の上に乗ってくる。飼い猫を撫でていると__
『ピンポーン』と、チャイムが鳴った。
__________
唐突なチャイムに皆んな固まる。
両親はまだ帰国しないはずだし、もしかして高専の関係者?
真人「……誰?」
A『僕が見てくる。もし高専の人だったら____逃げて』
ここはマンション高層階だから、ベランダから逃げるしかない。
真人と壊相は術式で飛べるから陀艮と血塗も逃げれるはず。
緊張しながらドアスコープを覗いてみれば__
A『あれ?二人ともどうしてここに?
夏油に裏梅____』
夏油「やぁA。君の家で面白そうな予感がしてね、来ちゃったよ」
裏梅「A様、お久しゅう御座います」
ドアを開け2人を家に招き入れる。
どうして僕の家を知っているのかは……聞いても無駄なんだろうな。
真人「えっ……!?夏油に裏梅!?」
夏油「真人、こんなに楽しそうなことを私抜きでするなんてダメじゃないか。私も混ぜてよ」
夏油はニヤリと勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
どうやら真人たちの計画は夏油に筒抜けだったらしい、裏梅はついでに連れてきたのかな?
裏梅「ここがA様のお住い…….。A様、どうぞこちらを」
A『あ、ご丁寧にどうも。
まぁせっかく来てくれたんだし。ゆっくりしていってよ』
__________
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作者名:シュリィ | 作成日時:2023年5月7日 20時