検索窓
今日:32 hit、昨日:7 hit、合計:32,866 hit

28.友達と猫 ページ28

八十八橋から下の峡谷を目指し、土手を降りていく。


恵の情報によれば上にある橋には何も異常はなかったらしい。

それなら、下の峡谷に呪いの巣窟が存在しているのではとのことだった。






A『ねぇ恵、昼間に来た時は下にも何もなかったんだよね?』


恵「あぁ。でも、夜になればまた何か違うかもと思ってな」






恵と話しながら歩いていれば、僕の呪力探知に何か引っかかる。






A『(さっきから誰かにつけられてるな……この様子だと恵は気づいてないみたい)』






ざっと見て3人。どれも見知った呪力だけど。


どう声をかけようか悩んでいれば、橋の下で恵が立ち止まった。






恵「……多分、ここの呪霊は結界内にいるんだろう。

何らかの条件を満たせばそこに入れるはず__」



A『へぇ、じゃあその条件とやらを見つければいいんだね。


それと____』






そこまで言って僕は後ろへ振り返った。






A『そろそろ出てきたらどう?悠仁、野薔薇、順平』



悠仁「えっ……!?」


野薔薇「やばっ、もうバレたの!?」


順平「やっぱりA君は騙せないか……」






僕と目が合ったことに驚き、立ちすくむ3人。


恵も今まで気づいてなかったのか驚いて言葉を失っている。






A『最初から気づいてたけどね。皆んな恵が心配でついてきてたんでしょ?』



悠仁「そういうことになるな……」


野薔薇「別れ際の伏黒、なんかおかしかったのよ」






当の恵は難しい顔をする。


今回の任務は本当に危険だし、同級生を巻き込みたくないのが本音なんだろう。

僕を頼ってくれたのはちょっと嬉しかったけど。






悠仁「なぁ伏黒。別になんでも話せとは言わねぇけどさ。


せめて頼れよ__友達だろ?俺たち」






悠仁の言葉にみんなが頷く。


恵は目を逸らしたまま、事情を話し出した。






恵「……津美紀は寝たきりだ。本人が申告出来ない以上、いつ呪い殺されるか分からない。

だから、今すぐ祓いたい」






『でも任務の危険度が上がったのは本当』と続けたら悠仁たちの声にかき消された。






野薔薇「はいはい、もう分かったわよ」


悠仁「はじめっからそう言えよな」


順平「僕だって、友達のために頑張りたいんだ」






3人の言葉に恵の頬が緩んだ。

最後に僕も口を開き__






A『皆んなで恵のお姉さんを助けよう。僕たち5人ならきっと大丈夫だよ』










__________

29.モグラと猫→←27.姉と猫



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
141人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 真人 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シュリィ | 作成日時:2023年5月7日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。