17．あくびと猫 ページ17
A『ふわぁ……』
五条「Aも眠いみたいだね。というわけで、悠仁も自分の部屋に戻って早く寝なさい」
悠仁「えっでも先生は……？」
五条「先生はまた宿儺が来ないよう見張ってるから」
眠い目を擦りながらあくびをしたら、五条先生は悠仁に帰るよう促した。
悠仁は名残惜しそうにしながらもベッドから出ようとし＿＿
A『＿＿待って。悠仁も一緒に寝よ？』
出ていこうとする悠仁の腕を掴んで引きとめた。
五条「A……?」
悠仁「……！いや、俺は……またAに迷惑かけちゃうかもだし……」
五条先生が訝しげな表情で見てくるけど。
悠仁は顔を赤くしながら困ったように頬をかいた。
悠仁「ていうか、Aと寝るのは俺の理性が持たないっていうか……//」
A『僕と寝るのは嫌なの？』
悠仁「そ、そんなことないっ！！」
悲しそうな声で言えば悠仁は強い口調で否定してくる。
嫌ってわけじゃないなら、もう少し押せば一緒に寝てくれるかな。
A『五条先生もいいですよね？今は宿儺じゃなくて悠仁だし』
五条「うーん……悠仁の今の発言は聞き捨てならないけど。まぁ、Aがどうしてもって言うなら……」
渋る五条先生にもお願いして、また悠仁を僕のベッドに招き入れた。
悠仁はソワソワしてて落ち着かない様子でいる。
悠仁「なぁ。やっぱり狭いし俺帰った方がいいんじゃ」
A『ダメ』
悠仁「そ、そっか。でも、急にどうしたんだ？俺と一緒に寝たいだなんて……」
五条「確かに、いつものAより甘えたがりに見えるね」
狭いベッドの中で二人がそう言う。
少し強引な気もするけど今は悠仁にいてもらう必要があるから。
A『その、寮の部屋は何だか寂しくて。
これまでずっと一人暮らしみたいな感じだったのに。ここに来てから、たくさんの友達や仲間が出来たから……』
もちろん、僕の飼い猫や呪霊達も入っている。
この世界に転生してからだいぶ経つけど、たまに寂しいっていう感情が襲ってくる。
僕の本心を混ぜた言い訳に二人は＿＿
悠仁「ははっ、それならいくらでもいてやるよ。俺もじいちゃんと二人暮らしだったから、Aの気持ち分かるし」
五条「Aって意外と寂しがり屋なんだね？僕ならいつでも大丈夫だよ＿＿」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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作者名：シュリィ | 作成日時：2023年5月7日 20時
