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#4 ページ10

「……つぼみだ」

キドしかいない。僕にチョコを渡していないし、僕の部屋の中にくる子といったらキドしかいない。僕は部屋を飛び出し、キドがいるリビングに走る。

「――つぼみっ、ありがとう!!」

「修哉!? どうしたんだよ急に」

僕はソファーで雑誌を読んでいるキドに、勢いよく抱きついた。

「枕元にプレゼント置いたの、つぼみだよねっ!?」

「!! ……しっ、知らないぞそんな事!!」

キドは耳まで真っ赤に染めてそう言う。
……バレバレだよ。

「相変わらず素直じゃないなぁ〜つぼみは! ま、そんなつぼみが僕は好きなんだけどね♪」

「〜〜っ!!」

そう言って僕はキドの頬にキスをした。
……あれ? 何でだろ、嬉しいはずなのに涙が……。

「……修哉? 泣いてる、のか……?」

「え? やだなぁ、泣いてなんか――」

「泣いてるだろ。嘘つくな」

そう言ってキドはソファーから立ち上がり、僕を前から抱きしめて耳元で「泣きたい時は泣け」と優しい声で言う。
それから皆が起きてくるまで、僕はキドの腕の中で思いきり泣いたのだった。

#5*キドside*→←#3☆


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設定タグ:カゲプロ , カノ , キド   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:天ノ川夜月 | 作成日時:2016年5月22日 16時

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