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「ねぇねぇ鹿野くん!! 携帯持ってる? メアド交換しよー♪」
「うん、いーよ!」
「やったぁ、超嬉しい♪ そーだ、彼女とかいるの? イケメンだからいそうだよね! もしいなかったら私と――」
俺はガタッと音を立てていつの間にか立ち、知らぬ間に女子とカノの方を向いていた。そして教室にいる生徒の目は、俺に向く。
「……なに? 木戸さん」
「あ……な、何でも、ないです……」
1人のガラの悪い女子に睨まれながらそう言われ、俺は弱々しい声でそう言って席にストンと座る。
女子って怖いな……。
そして女子達は、何もなかったかのように再びカノと喋り始める。
「どう? 私結構モテる方なんだけどさ〜。私と付き合わない?」
カノはしゃがみこんで上目遣いでそう言う女子を、目を見開いて見ている。その子を数秒間見つめた後、カノはにこりと笑顔を見せて手を取り口を開く。
「ありがと、気持ちは嬉しいよ♪ ……でも」
「――僕、つぼみとじゃなきゃ嫌なんだ。ゴメンね?」
「!! 修哉……!」
女子にそういった後、カノは俺の後ろにまわりこんで抱きしめ、頬にキスをした。周りにいた女子達は、驚きを隠せない表情で俺達を見ている。
「き、木戸さんて鹿野くんの彼女なの!? 嘘ッ、マジで……!?」
「嘘じゃないよー、ね? つぼみ」
「あ、あぁ。お……私は、修哉と付き合ってるから……だ、だから……っ修哉は私のモノだ!!」
「……へっ?」
俺は勢いよく立ち上がってそう言い、カノの背中に腕をまわして引き寄せ、強引にキスをする。
「〜〜ッ、修哉分かったか!? お前はっ、私のモノだからな!!」
「うっ、うん!!」
カノは真っ赤に顔を染め、何度も頷く。
一心不乱にそう言ってしまったが、カノは誰にも渡したくない。
そう思っていると、女子達はそそくさと離れていった。……そして放課後。
「ねぇつぼみ、……さっき言ってた『修哉は私のモノ』って本音?」
「!! あ、あぁ。だから何だ」
「いや、その……凄く嬉しくってさ。ずーっと考えてたんだよね」
カノはそう言って目を逸らし、口元を手で隠す。
「俺も『つぼみとじゃなきゃ嫌だ』って言われた時、とても嬉しかった。……本音、だよな?」
「うん、……本音だよ」
そう言ってにこりと笑うカノは、オレンジ色の夕日の光に照らされてより一層かっこよく見えた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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作者名:天ノ川夜月 | 作成日時:2016年5月22日 16時