第８３曲 ページ43
聞こえた声に後ろを振り向くと、突然聞こえた
声に悲鳴を上げそうになった衣更くんを阻止す
るように衣更くんの口を塞いだ朔間先輩が立っ
ていた。
衣更くんと朔間先輩の呼んだ名前を考えると、
おそらく男子生徒の名前は"羽風薫"先輩らし
い……。
「練習から抜け出して、どこへ行ったかと思えば……。また女漁りかい、飽きんのう。おぬしは、大概にせいよ？」
咎めるように言った朔間先輩は今まで私達があ
ってきたどの朔間先輩よりも威圧感というか……
迫力があって……、私と衣更くんで羽風先輩と朔
間先輩を見て戸惑うことしか出来ない…。
そんな私達に朔間先輩は衣更くんと私の頭をそ
れぞれ撫でるとため息をついた。
「まぁ、おぬしならぶっつけ本番でも大丈夫じゃろうがのう？」
「そう、そう。練習なんてテキトーで良いじゃん、楽しくやろうよ！いつになくやる気になってるよね、朔間さん。俺はそういう暑苦しいノリ、あんまり好きじゃないんだけどな〜？」
撫でられた頭に何故か少し安心したのもつかの
間……。
先程のように……、否、先程よりも鋭く妖しい光
を宿した目が朔間先輩に向けられると、どこか
苛立ったように朔間先輩を睨み付けた。
「ていうかさ。どうして、噂の転校生ちゃんを2人とも二年生の"ひよっこ"どもにあげちゃったわけ？ちゃんと確保しといてよ〜、やる気がダダ下がりなんだけど。俺、UNDEADを脱退してそっちのユニットに所属しちゃおっかな〜？」
「それは困る。おぬしの戦力はUNDEADに必要じゃ。一週間後の"S1"には外部からも大勢の客がくる。つまり、たくさんの一般人の女の子もくるわけじゃ。その子らをおぬしのファンにするため……みたいな方向で、やる気を出してくれんかのう〜？」
因縁をつけるような羽風先輩の言葉に、朔間先
輩はひらりと受け流す。
……羽風先輩の"ひよっこ"呼ばわりに少しムッとしたのは内緒にしておこう……。
「う〜ん。そっちはそっちで魅力的だけどね、朔間さんにはかなわないな〜？」
受け流した朔間先輩の言葉に羽風先輩も柔らか
く微笑むが……どこか笑ってないように見えるの
は気のせいだろうか……。
それでも、話しは済んだらしく羽風先輩は朔間
先輩から視線を反らすと、成り行きを唖然と見
ることしかできなかった私へと視線を移した。
「まぁいいや。転校生ちゃんに唾つける機会はこれから先、いくらでもあるだろうし。今日のところは、勘弁してあげようかな〜？」
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朔櫻 実桜(プロフ) - *神*威*さん» まだ秘密ですが……恐らく"あの人"です(笑） (2017年10月29日 22時) (
レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
朔櫻 実桜(プロフ) - *神*威*さん» ありがとうございます！！面白いと言っていただけるとは恐縮です！どちらかというと男主を書くことが多いので女主の話を書くことは慣れないのですが…ドキドキすると言っていただけてとても嬉しいです！更新これからも頑張ります！ (2017年10月29日 22時) (レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
*神*威* - 視線の正体って、“あの人”ですよね？(笑) (2017年10月28日 23時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
*神*威* - とても面白くて、読んでいてドキドキします！これからも更新頑張ってください(^○^) (2017年10月28日 23時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
オワタ - 朔櫻 実桜さん» 楽しみにしてます 真緒くんへ、ならば小一時間話そうではないか(＾言＾) (2017年2月19日 18時) (レス) id: 8f905062d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔櫻 実桜 | 作成日時：2016年6月29日 1時
