No.??? ページ8
どこだ、どこで間違えた!
紅玉の瞳の少年は苛立つ心を抑えられないとばかりに舌打ちをした。
目の前の女は喚くばかりに成り下がるし、せっかくお膳立てた役職も負ける始末。
あの赤狐とか言った巫山戯た女。僕でさえ実態が掴めないあの女は、恐らくあの人の駒なんだろう。
何故だ。戦闘力はそう変わらないはずなのに。
頭の出来か?たしかにそっち方面には気を抜きすぎた。
だからといって……。
ああもう、不安定な魂を弄ったのが悪かったか。
弄るのは楽だが干渉も受けやすい。考え不足だった。
……次の舞台こそ、この世界をぶっ壊すには的確だったが。
この女を送り込むのは流石に無理か。見送った方がいいかもしれない。
とにかくまた別の機会に
そう思案する紅玉の彼を眺めるのは、ヘーゼルの瞳の男。
硝子玉のように煌めく瞳を、嘲るように歪ませた。
Aはまた、上手くやってくれた。と、男は頬を緩ませた。
彼もまた、上機嫌そうに紅玉の彼らを眺めて思索した。
__あの子が擁立している娘は、今回の件で塞ぎ込んでいる。
Aが上手く精神的に揺さぶりをかけてくれたお陰で、なんとあの子自身さえ受け付けない有様だそうだ。
……相変わらず、可哀想で可愛い。
くつりと笑う。
目の前に見える窓から、何か喚く少女の姿が見えた。
宇宙色の髪を振り乱し、白いかんばせを歪ませる少女は、Aの学友で天敵。名前はなんて言ったっけ、リリスだっけ。
淫蕩な悪魔の名を冠した彼女。
魂は穢れて、確かにあの子好みの魂だ。
__愚直でいて、激情的、かつ思い込みの激しいきらいがあり、稚拙。
しかしその魂の中心、外を取り払ったところの内側まで、果たして彼好みだろうか?
彼女、どうにか動かせば、此方にも作用するようになるかもしれないね。
別に彼女を助けたい訳では無いけれど、見捨てればAの後味が悪いだろうしね。
幸い、彼女の心はあの子から離れかけている。
多分、きみは今回、様子見でもしようと思っただろうけれどね。
悪いがそうはさせないよ。
なあ君、一緒に地獄に落ちようじゃあないか!
物語はまた、次の舞台へ動き出す。
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暁月臨(プロフ) - この作品大好きなのですがもう更新しないのですか??更新して欲しいです よろしくお願いします!!(土下座) (6月22日 20時) (レス) @page18 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
霧菜☆紗理屋(プロフ) - つづき。。。。 (2020年4月24日 1時) (レス) id: 70cea78570 (このIDを非表示/違反報告)
ミドリ(プロフ) - ルルルさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるとうれしいです(´˘`*)少しづつ更新していきますので気長に待って頂ければと思っています……! (2019年10月7日 16時) (レス) id: d5bbc44389 (このIDを非表示/違反報告)
ルルル - あ、スコ (2019年9月12日 1時) (レス) id: dd53ace290 (このIDを非表示/違反報告)
ミドリ(プロフ) - 都昆布さん» コメントありがとうございます!告白ありがとうございます!?(笑)これからは更新もう少し出来ると思うので是非よろしくお願いします(*^^*)ずっと返信できず申し訳ありませんでした… (2019年9月8日 23時) (レス) id: d5bbc44389 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミドリ | 作成日時:2019年6月25日 22時