No.91.5 ページ9
ヴァリアー編から暫く。
ただただ平和に日常は過ぎました。
__まあちょっと守破さんたちと衝突したり、雲雀先輩に弁明したり、初代の皆さんに別れの挨拶を交わしたり、そういうことはありましたけど。
比較的に平穏に、日々は過ぎて行きました。
……ええ、あまりにも平和に日常が過ぎていくものだから、忘れていたのです。
その日は唐突でした。
放課後すぐに学校を出て本屋に行き、予約していた新刊の漫画を手にほくほくしていた時のこと。
帰宅路を歩いていると、前に見慣れた人影が見えてきたのです。
わちゃわちゃしているその人影は、紛うことなき沢田くんとリボーンさん、あとランボくんの姿でした。
まさかこの姿で遭遇するとは!
その時の私は、帰宅中よろしくどすっぴん。赤狐の姿ではなく神守Aそのままだったのです。
一気に冷や汗が出ましたが、ここで引き返すのも不自然。一気に駆け抜けることに決めて、私は横をすり抜けようと小走りに移動しました。
その時でした。
ドン!と何かが出る音が聞こえて、振り向いた時にはもう遅かったのです。
何か__それは10年バズーカーでした。
あっという声もあげる暇もなく、私はリボーンさんに巻き込まれて十年後にやってきてしまったのです。
そのはず、なのですが。
「奥方様。お身体の調子は如何でしょうか」
「あの、……女中、さん?」
「はい、何でしょう、奥方様」
「……その、『奥方様』って辞めません?」
__私は起きてこの方、つまり十年後に飛ばされてからこの方、和室しか見ていません。
しかも生活は殆どが布団の上、着替えから食事から何かしら人がつき介抱をして頂いていているのが最早謎なのですが、一番は……。
女中さんは、きょとんと目を瞬かせた後、少し困ったようにはにかんで、言いました。
「あなたさまは、雲雀家当主の奥方様なのですから……奥方様以外とは呼べません」
………………そういうことなのです。
どうやら今の私は「雲雀 A」。
24歳で、雲雀先輩の『奥方様』、つまり……伴侶だそうです。
しかも虚弱で寝たきりでいることが多く、あまり遠出しない病弱体質。
その上"天涯孤独"の身で塞ぎ込みがちだとか。
……十年後の私ーー!!!
なんかもう色々突っ込みたいことがあるのですけれど!!
まず第一に起きたら雲雀先輩と結婚してたって、どういうことなのですかーー!!!!
__やっぱり未来編も、私を楽にはさせてくれないようです。
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暁月臨(プロフ) - この作品大好きなのですがもう更新しないのですか??更新して欲しいです よろしくお願いします!!(土下座) (6月22日 20時) (レス) @page18 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
霧菜☆紗理屋(プロフ) - つづき。。。。 (2020年4月24日 1時) (レス) id: 70cea78570 (このIDを非表示/違反報告)
ミドリ(プロフ) - ルルルさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるとうれしいです(´˘`*)少しづつ更新していきますので気長に待って頂ければと思っています……! (2019年10月7日 16時) (レス) id: d5bbc44389 (このIDを非表示/違反報告)
ルルル - あ、スコ (2019年9月12日 1時) (レス) id: dd53ace290 (このIDを非表示/違反報告)
ミドリ(プロフ) - 都昆布さん» コメントありがとうございます!告白ありがとうございます!?(笑)これからは更新もう少し出来ると思うので是非よろしくお願いします(*^^*)ずっと返信できず申し訳ありませんでした… (2019年9月8日 23時) (レス) id: d5bbc44389 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミドリ | 作成日時:2019年6月25日 22時